コアウィーブ、OpenAIとの契約を最大65億ドル拡大 累計224億ドル規模に

2025年9月25日、米クラウド事業者コアウィーブ(CoreWeave)は、OpenAIとの契約を最大65億ドル拡大すると発表した。
米ニュージャージー州リビングストンで明らかにされ、累計契約額は約224億ドルに達する。
コアウィーブ、AIモデル訓練向け契約をさらに拡大
クラウドインフラストラクチャテクノロジー大手のコアウィーブは、生成AI開発をリードするOpenAIの次世代モデル訓練を支援するため、最大65億ドルの追加契約を締結した。
同社は「AIハイパースケーラー(※)」として、膨大な計算資源を必要とする学習や推論を支える存在感を強めている。
今回の発表に先立ち、コアウィーブとOpenAIは、2025年3月に最大119億ドル、5月に最大40億ドル規模の契約を締結しており、今回で累計は約224億ドルとなる。
これにより、OpenAIの基盤インフラの重要パートナーとしての地位をさらに確固たるものにした。
コアウィーブのマイケル・イントレーターCEOは「人工知能の進歩において常に最先端を走る企業であるOpenAIとの関係を拡大できることを誇りに思います」と述べ、契約の拡大を高く評価した。
一方で、OpenAIのピーター・ホーシュレ副社長は「比類のない速度と規模でコンピューティングを提供することで、コアウィーブは知能の最先端を推進し、AIの恩恵がすべての人に届くよう支援しています」と、コアウィーブへの高い評価を述べた。
同社は英AI分野への15億ドル投資や、投資部門「CoreWeave Ventures」の立ち上げ、さらにOpenPipeやWeights & Biasesの買収も進めており、AIエコシステム全体を支える動きを加速させている。
※AIハイパースケーラー:大規模な演算資源をクラウド経由で提供し、生成AIや機械学習の大規模訓練を可能にする事業者のこと。
AIインフラの覇権争い 拡大投資が成長の追い風かリスクか
今回の契約拡大は、AI市場で計算資源の需要が急拡大する現状を象徴している。
大規模モデルの訓練には従来を超える演算能力が不可欠であるため、専用クラウドを提供するコアウィーブにとっては追い風となり得る。
投資家やパートナー企業にとっても、安定した需要を背景とする成長性が魅力となるだろう。
一方で、数百億ドル規模の大型契約は資金繰りや設備投資の負担を高めるリスクもある。
AI開発の進展が想定通り続かなければ、需給のミスマッチが収益性を圧迫する可能性は否定できない。
また、競合クラウド事業者も同様にAIインフラ強化を進めており、差別化の継続が課題になると見られる。
いずれにせよ、今回の契約拡大の規模は大きく、AI分野の急速な成長と不確実性の中で、今回の契約は業界の勢力図を左右する大きな一手となる可能性は高い。
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