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    イーサリアム財団、包括的なプライバシー強化へ 3重点分野でロードマップを提示

    2025年9月13日、スイス拠点のイーサリアム財団は、チェーン上の包括的なプライバシーを実現するための新ロードマップを発表した。
    プライベート書き込み、読み取り、証明の3分野を中心に技術開発を進める方針であり、今後数年間にわたりエコシステム全体へ実装していく計画だ。

    目次

    イーサリアム財団、プライバシー管理者を設置し包括的戦略を発表

    イーサリアム財団は、従来の「プライバシー&スケーリング探究」チームを「イーサリアムのプライバシー管理者(Privacy Stewards of Ethereum)」に改称し、ユーザーの取引やデータを守るための包括的なプライバシー戦略を提示した。
    財団は声明で「プライバシーのないシステムは、機関やユーザーを他の場所に追いやり、イーサリアムを生み出した使命そのものを損なう」と強調し、取り組みの意義を示した。

    ロードマップは、技術スタック全体(プロトコル、インフラ、ネットワーク、アプリケーション、ウォレット)にわたるエンドツーエンドのプライバシー導入を前提としている。

    具体的には、プライベート書き込みの領域で、送金や投票といったオンチェーン操作を安価かつシームレスに匿名化することを目標に掲げた。
    これには、完全準同型暗号(FHE ※)や高度な難読化技術の活用が含まれる。

    また、プライベート読み取りでは、ユーザーが身元や意図を明かさずにブロックチェーン上のデータにアクセスできる仕組みを導入する。
    これにより、監視やメタデータ漏洩への懸念を払拭し、アプリ利用時の安全性を高める。

    さらにプライベート証明の分野では、検証可能かつ高速な証明生成を可能にし、オンチェーン/オフチェーン双方の状態やWebデータ、ID認証におけるデータポータビリティを確立する方針だ。

    ※完全準同型暗号(FHE):暗号化されたデータを復号せずに演算できる方式。理論的には強力だが計算コストが高く、実用化には大規模な研究開発が必要とされる。

    プライバシー強化は自由の維持か規制強化の標的か

    今回のロードマップは、イーサリアムが「価値のインターネット」として機能するために不可欠な取り組みである一方で、実装には大きな課題が残されている。
    メリットとしては、匿名性の確保により利用者が監視社会から守られ、デジタルコマースやID管理など幅広い分野で信頼性の高い基盤が整備される点が挙げられる。
    これにより、Web3サービス全般の普及が一段と加速する可能性がある。

    しかし同時に、規制当局による監視強化の対象になるリスクもある。
    各国はマネーロンダリング対策やテロ資金供与防止の観点から匿名性の高い暗号資産に警戒を強めており、財団の取り組みが法的摩擦を引き起こす懸念は拭えない。
    プライバシーの技術革新は不可避だが、規制対応とのバランスが問われるだろう。

    イーサリアム財団は8月にはセキュリティ強化の行動指針を示すなど、ユーザーの安全性を確保する取り組みを打ち出しており、今回のプライバシー戦略はその延長線上にある。
    自由を守る技術基盤としての進化と、規制のはざまをどう乗り越えるかが、今後の最大の焦点となるだろう。

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