ストラテジーがビットコイン1,955BTCを追加購入 総保有63万8,460BTCへ拡大

2025年9月9日、米国の上場企業でビットコイン(BTC)保有量世界一のストラテジー(Strategy)が、新たに1,955BTCを購入したと発表した。
取得額は約2億1,740万ドルにのぼり、同社の総保有数は63万8,460BTCへ増加した。
ビットコイン追加購入で保有数63万8,460BTCに到達
ストラテジーは9月2日から7日にかけて、1,955BTCを市場で取得した。
購入額は総額で約2億1,740万ドル(約320億円)となり、1BTCあたりの取得額は手数料を含め11万1,196ドルに相当する。
同社はすでに上場企業として世界最大のBTC保有量を誇っており、今回の取引でその優位性をさらに強固にした形だ。
同社の最新データによれば、これまでの取得総額は約471.7億ドル(約6.95兆円)に達している。平均取得単価は1BTCあたり7万3,880ドルであり、現在の市場価格11万1,534ドル(9月9日12:30時点、コインマーケットキャップ調べ)を大きく下回る水準でのポジションを維持していることになる。
また、2025年累計の利回りは25.8%に達しており、企業としての投資戦略が市場環境において奏功していると評価できる。
ビットコイントレジャリーズの調査によれば、2位のマラホールディングス(MARA Holdings)が52,477BTC、3位のトゥエンティワンキャピタル(XXI Capital)が43,514BTCを保有しているにとどまり、ストラテジーの規模が突出していることが明らかである。
価格上昇と集中保有が市場に及ぼす影響
今回の追加購入は、ビットコイン市場における需給バランスに一定の影響を与えると考えられる。
大規模な買い付けは価格上昇圧力を強める要因となり得る一方で、特定の企業に資産が集中することは、市場の健全性に対する懸念を呼び起こすかもしれない。
特に、上場企業によるビットコイン保有数ランキングで1位のストラテジーの一挙手一投足は、投資家心理を動かす可能性が高いだろう。
メリットとしては、同社の積極的な購入姿勢が機関投資家によるBTC投資の正当性を補強し、資産クラス(※)としての信頼度を高める点が挙げられる。特に、今年に入りETF承認や制度的枠組みの整備が進む中で、大企業が継続してポジションを拡大する事実は市場に安心感を与える。
一方、リスク要因も存在する。
相場下落時に大規模な売却が行われれば、市場価格に急激な影響を与えかねず、流動性の偏りを助長する懸念もある。
今後は、ストラテジーの動向が、ビットコイン市場の投資家心理に強い影響を与え続けることが予測される。
投資家にとっては、ストラテジーの成功に賭けるか、それとも集中リスクを回避して分散を選ぶかという二極的な判断が今後の鍵になるだろう。
※資産クラス(asset class):投資対象を性質ごとに分けたカテゴリー。株式、債券、不動産、金などのコモディティに加え、近年は暗号資産も新たな資産クラスとみなされつつある。
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