グーグル、AndroidにAI文章修正や絵文字作成機能を追加 利便性と創造性を拡張

2025年9月3日(米国時間)、米グーグルは「Android」に新たな機能を追加すると発表した。
AIによる文章修正ツールや刷新された絵文字機能、再設計されたクイック共有など、日常利用を便利にするアップデートが段階的に提供される予定だ。
AIライティングや絵文字作成など新機能を投入
グーグルは9月3日、Android端末向けに複数の新機能を導入すると明らかにした。
最大の注目点は「Gboard」に搭載されたAIライティングツールである。
ユーザーは文章をよりフォーマルに整えたり、表現を簡潔にまとめたり、豊かに書き換えたりできる。
スペルや文法の誤りを自動修正する機能も備えており、すべての処理は端末上で完結するため、データの安全性が強調されている。
また、絵文字機能の刷新も行われた。
最適なステッカーや絵文字を探す操作が容易になっただけでなく、複数の絵文字を組み合わせて新たなステッカーを生成できるようになった。
テキストから絵文字を直接生成するAppleの「Genmoji」には及ばないが、ユーザーの創造性を広げる機能として注目される。
さらに、「Quick Share」機能が再設計され、近くの端末間でファイルや写真を送受信する操作が改善された。
切り替えがスムーズになり、インジケーター表示で共有状況を把握できるようになったのが特徴である。
加えて、LE Audio対応ヘッドホンを利用したオーディオ共有機能も新たに導入され、複数人で音楽や音声を同時に楽しめる仕組みが整った。
そのほか、自撮り写真やプロンプト入力に基づいて「カスタムAndroidボット」を作成する機能も含まれている。
これらの新機能は段階的に展開されるため、利用者は順次体験できるようになる。
生活の効率化と創造性拡張 競合との比較も
今回のAndroidアップデートは、ユーザーの日常利用をより効率的かつ創造的にする狙いがあると考えられる。
特にAIライティングツールは、メールやビジネス文書作成において役立つ可能性が高い。
データが端末上で処理される点は、プライバシーを重視する利用者に安心感を与えるだろう。
一方で、絵文字機能の強化は若年層を中心に人気を集めそうだ。
自作ステッカーはSNSやメッセージでの個性表現に適しており、Android端末の魅力を高める。
これは、Appleが提供する「Genmoji」といった競合機能との比較が意識されることになる。
Quick Shareの改善は、ビジネス現場での即時資料共有やプライベートでの写真交換を円滑にする。
さらに、オーディオ共有やカスタムボットは娯楽要素を強化し、Androidエコシステムの拡張を示すものと言える。
ただし、こうした多機能化は一部ユーザーにとって学習コストの増加や設定の複雑さを伴うリスクもある。
総じて、今回の発表は利便性と創造性を高める方向に寄与するが、利用者がどこまで機能を使いこなせるかが普及の鍵になると考えられる。