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    警察庁、トクリュウ摘発を強化 AIが犯罪相関図を描く

    2025年8月28日、警察庁は匿名・流動型犯罪グループ「トクリュウ」に対する対策として、2026年度から生成AIを用いた分析を導入する方針を発表した。
    容疑者情報をもとに相関図を作成し、首謀者の特定や組織全体の把握に役立てる計画である。

    目次

    生成AIで捜査効率化 膨大な資料から相関図を自動生成

    警察庁は2026年度予算の概算要求に約2億7000万円を計上し、生成AIを活用した捜査支援体制を整える。
    従来は全国の警察が作成した膨大な捜査報告書を捜査員が精査していたが、AI導入により情報処理のスピードと正確性を高める狙いがある。
    AIは摘発済みの容疑者データや関係者の行動記録を解析し、組織の相関図や分析レポートを自動で作成する。

    この仕組みは、2025年10月に新設される「トクリュウ情報分析室」(※)で運用され、結果は警視庁の「トクリュウ対策本部」などに提供される予定だ。
    匿名性が高く、組織の実態をつかみにくいトクリュウの特性を踏まえ、首謀者特定や指示系統の可視化に大きな役割を果たすとみられる。

    さらに警察庁は、特殊詐欺やSNS経由の投資詐欺への対応も強化する方針だ。
    特に、海外事業者が運営するSNSからの利用者情報の取得については、諸外国の捜査機関が用いている法的手続きを調査し、国際的な連携を視野に入れている。

    加えて、「能動的サイバー防御」の導入に向けた準備も進めている。
    2026年秋からはサイバー攻撃元サーバーの無害化を実施するため、開発などの費用として約11億3000万円、施設や機器の整備費用に約3億4000万円を計上した。

    ※トクリュウ:匿名かつ流動的にメンバーが入れ替わる組織犯罪集団の俗称。特殊詐欺や投資詐欺などを行い、指示役や実行役が分断されているため首謀者の特定が困難とされる。

    AI捜査の可能性と課題 犯罪抑止への効果とリスクの両面

    生成AIの導入により、従来の捜査では時間がかかっていた情報整理を一気に効率化する効果が期待される。
    膨大なデータから重要な人物や資金の流れを短時間で抽出できれば、組織犯罪の早期解明につながりやすい。AIによる分析は従来の経験則を補完し、犯罪抑止の即応性を高める可能性が見込まれる。
    さらに、サイバー防御と併せて導入されることで、詐欺やサイバー攻撃への対応力を総合的に底上げする狙いもあると考えられる。

    一方で、AIの判断を過信することへの懸念もある。
    誤った相関関係が強調された場合、誤認逮捕や捜査の方向性の偏りにつながるリスクは無視できない。特に、匿名性と流動性が高いトクリュウの特性上、データに基づく推論が常に実態を正しく反映するとは限らない。AIの出力はあくまで補助と捉え、最終的な判断は捜査員が行う必要がありそうだ。
    また、個人情報の収集や解析を行う以上、プライバシー保護やデータ管理の適正性をめぐる社会的な監視も不可欠になると思われる。捜査効率化と人権保障のバランスをいかに取るかが、最大の難題だと言える。

    今後は、AI捜査支援の精度が向上するにつれ、従来型の犯罪組織だけでなく、オンライン詐欺や国際的な資金洗浄ネットワークの解明にも応用範囲が広がるだろう。
    AIが警察権力を補完する道具として定着するのか、それとも社会的な抵抗に直面するのかは、今後数年の運用実績と制度設計次第だと考えられる。

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