ヤマエグループ、exaBase生成AIを全社導入 13社横断で1000人超が活用へ

2025年8月27日、エクサウィザーズはヤマエグループホールディングスが法人向け生成AIサービス「exaBase 生成AI」を導入したと発表した。グループ13社を横断し、営業や人事、マーケティングなど幅広い業務で1000人以上の社員が活用する大規模導入事例となる。
グループ全体で生成AIを本格運用、業務効率化を加速
ヤマエグループは、食品や酒類の卸を手がけるヤマエ久野や日本ピザハット・コーポレーションを傘下に持ち、九州を中心に食品・住宅関連事業を展開してきた。
近年は業務全体の生産性向上しており、生成AIの導入検証を重ねてきた。今回の導入では、exaBase 生成AIの「マルチオーナー権限」や「データ連携機能(※・RAG)」を評価したことが大きな決め手になった。
マルチオーナー権限により、各社が独立した管理権限を持ちながら、同一プラットフォーム上でAIを利用できる体制が整う。また、RAG機能を通じて自社データとAIモデルを安全に連携できることが、グループ横断での導入に至った。今回の発表により、営業や人事、マーケティング、カスタマーサポートなどでAIが実装されることになる。
※RAG(Retrieval-Augmented Generation):生成AIが回答を作成する際に、外部データベースから関連情報を検索し、内容を補強する仕組み。精度や信頼性を高める技術として注目されている。
大規模生成AI導入の波及効果 生産性向上とリスク管理の両立が焦点に
ヤマエグループによるexaBase生成AIの全社導入は、国内でも先行した大規模な試みであり、いくつかの明確なメリットがある。
まず、グループ13社を横断して同一の基盤を利用できる点は、業務の標準化とデータ活用の深化を後押しとなるだろう。マルチオーナー権限の仕組みによって各社が独立性を保ちながら共通のAIを活用できるため、統制と柔軟性が可能となるだろう。
また、RAG機能により自社データを安全にAIと連携させることで、回答精度の向上と信頼性の担保につながるだろう。これらは業務効率化や意思決定の迅速化を促し、人的リソースをより付加価値の高い業務へ振り向けられる可能性を広げるだろう。
一方で、リスクも存在する。生成AIが出力する情報には誤りが含まれる場合があり、そのまま業務に利用されれば信頼性を損なう恐れがある。
また、大規模導入に伴い、データ漏洩やセキュリティの脆弱性といった懸念も拡大する。さらに、導入コストや社内教育の整備負担は軽視できず、AIを実務に定着させるには継続的な投資と運用設計が欠かせない。利便性とリスク管理のバランスを取れるかが最大の課題になるだろう。