エックスモバイル、通信料でビットコイン連動ポイントが貯まる「BTCモバイル」開始へ

2025年8月24日、独立系MVNOのエックスモバイルは、新サービス「BTCモバイル」を提供すると発表した。
通信料に応じてビットコイン価格に連動するポイントが付与され、暗号資産の疑似体験が可能になる。サービス開始は25日から国内で行われる予定だ。
通信料に応じビットコイン連動ポイント付与
エックスモバイルは格安携帯キャリア「X-mobile」を展開する独立系MVNO(※)であり、今回の新サービス「BTCモバイル」は、利用者が日常のスマートフォン利用を通じてビットコインの仕組みを体感できる仕組みを持つ。
毎月の通信利用料に応じて「無償ポイント」が付与され、そのポイントはビットコインの市場価格に連動して価値が変動する「BTCP」に交換可能だ。
さらに、貯まった「BTCP」は提携する暗号資産交換業者において、ビットコイン購入代金として使える専用バウチャー(交換券)に交換できるとされる。
これにより、利用者は日常の通信契約を通じて暗号資産の取得体験を得られる仕組みになる。
ただし、現時点で提携先となる暗号資産交換業者の名称は非公開であり、詳細は後日発表予定とされている。
エックスモバイルは2025年4月にWeb3領域への参入を公表しており、暗号資産やブロックチェーンを活用した新サービスの準備を進めていた。
今回の取り組みは、戦略子会社のエックスバンク(X-Bank)と共同で企画されたもので、両社がWeb3関連事業を推進する第一弾と位置付けられる。
※MVNO(仮想移動体通信事業者):自社で通信インフラを保有せず、大手通信キャリアから回線を借りて独自ブランドで通信サービスを提供する事業者のこと。
ビットコイン体験型サービスが直面する期待と課題
BTCモバイルは、今後、暗号資産市場の新たな入口として注目を集めていく可能性がある。
利用者は日常的な通信料を通じてビットコインの価値変動を体感でき、これまで投資経験のなかった層にも自然に暗号資産への関心が広がるだろう。
従来の金融商品に比べ心理的なハードルが低く、生活インフラに直結したサービスである点が利用者拡大の追い風になると予測できる。
一方で、展開にあたってはいくつかの課題が想定できる。
ビットコインは価格変動が激しいため、付与されたポイントの価値が下落する体験はユーザー心理に影響を及ぼす恐れがある。
また、暗号資産に関する規制は依然として流動的であり、交換業者との連携やポイント交換スキームが制度設計の変更を受ける可能性も高い。
こうした環境の中では、利用者保護や信頼性の担保が普及の前提条件となるだろう。
今後、提携する交換業者が明らかになれば、サービスへの信頼度や利用シナリオは一段と具体化し、通信と金融を横断する新たなサービスモデルとしての展望が広がるとみられる。
特に、ポイント利用の実体験が普及すれば、暗号資産を身近に取り込む生活サービスの代表例として定着し、国内での認知度や利用者層の拡大につながる可能性が高い。
エックスモバイル株式会社プレスリリース:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000044580.html
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