SUPER STUDIO、AIエージェント「ecforce AI」を無償提供　コマース業務の効率化を後押し

2025年8月19日、国内の統合コマースプラットフォーム「ecforce」を提供するSUPER STUDIOは、コマース事業者向けAIエージェント「ecforce AI」の無償提供を開始した。
業務効率化や意思決定の迅速化を支援する仕組みとして注目される。

SUPER STUDIO、コマース特化のAIを無償展開

SUPER STUDIOは、統合コマースプラットフォーム「ecforce」の管理画面上で利用できるAIエージェント「ecforce AI」を発表した。
提供開始日は2025年8月19日で、対象は「ecforce」や「ecforce cdp」「ecforce bi」「ecforce ma」を導入する国内事業者だ。
現在は無償提供されているが、一部機能は今後有償化される見込みである。

「ecforce AI」は、自然言語での質問に応じてシステム仕様の確認やデータ取得、KPI集計、業務支援を即時に実行できる。
複数のプロダクト間のデータを横断的に活用し、商品説明文やメールテンプレートの生成、FAQの更新などにも対応可能だ。
SQLなどの専門知識は不要で、非エンジニアでも利用できるUIを備えている。

背景には、コマース市場の拡大に伴い生じる「データの分断」「運用の複雑化」「人材不足」といった課題がある。
従来、システム運用やデータ分析は専門性の高い人材に依存しやすく、業務の属人化や意思決定の遅延を招いてきた。
こうした状況に対応するため、SUPER STUDIOはAIを活用した業務支援機能を提供するに至った。

意思決定の加速とリスク管理が今後の焦点に

「ecforce AI」の導入は、コマース事業者にとって大きな利点をもたらすだろう。
自然言語による操作で即時にデータを取得できるため、業務の効率化と意思決定の迅速化が可能になると思われる。
また、属人化を解消し、均質な業務プロセスを実現できる点も評価できる。
特に、中小規模の事業者にとっては専門人材の不足を補う有効な手段になるだろう。

一方で、AIに依存する度合いが高まることで、意思決定の透明性やデータ精度に対する懸念も生じる。
生成された提案や分析結果をそのまま活用するのではなく、適切な検証や人間による最終判断を組み合わせる体制が必要になりそうだ。

今後は、AIエージェントを適切に活用できる企業とそうでない企業の間で、業務スピードや競争力に差が拡大する可能性がある。
また、SUPER STUDIOが継続的にアップデートを提供することで、利用企業の成長支援と市場全体の競争力強化が期待される。
AIを活用した運営が標準化する中では、導入後の運用戦略が鍵を握りそうだ。