AI model、アパレルEC向けに「AI動画生成」開始 三越伊勢丹オンラインと初提携

2025年8月6日、国内スタートアップのAI modelはアパレルEC向けに「AIささげ動画生成サービス」を開始した。
第一弾は三越伊勢丹オンラインストアと連携し、AIモデルを活用した商品動画を提供する。
AIが着用動画を自動生成 三越伊勢丹オンラインで運用開始
AI modelは、生成AIによって人間のモデルをシミュレーションし、アパレル商品の着用イメージを画像や動画で提供する「AIささげ(※)動画生成サービス」を立ち上げた。
従来の静止画に加えて動画を生成することで、購買意欲の向上やSNSでの拡散効果を狙う。
同社によれば、TikTokやインスタグラムといったSNS基盤のECサイトとも連動可能だという。
皮切りとして、三越伊勢丹オンラインストアの撮影サービスを担う伊勢丹スタジオと提携。「ジュンヤワタナベマン(JUNYA WATANABE MAN)」の商品販売において、AIモデルと自動生成動画を組み合わせた実証的な取り組みを行った。
※ささげ:ECサイト用の商品撮影・採寸・原稿制作を指す業界用語。商品情報を標準化し効率的に登録する目的で使われる。
動画ECの拡大に弾み 効率化とリスクの両面が焦点
AIによる自動生成動画は、撮影コストやモデル手配の負担を大幅に削減できるメリットがある。
SNS基盤の購買行動が拡大するなかで、動画を活用したダイナミックな訴求は不可欠になりつつある。そのため、EC事業者にとっては、商品登録のスピードを高めつつ、多様なポージングや着用シーンを柔軟に展開できることは利点が大きいだろう。
一方で、実在のモデルを用いないことによる表現の均質化や、生成コンテンツへの信頼性をどう確保するかという課題も残る。ユーザーにとっては「便利さ」と「本物らしさ」のバランスが重要になると考えられるため、過剰にAI依存すると、逆に購買体験が薄まる懸念もある。
それでも、広告やEC分野における生成AI活用は急速に広がっており、国内大手と連携した今回の事例は業界の転換点となりうる。
今後は、他の百貨店やアパレルブランドが追随するかどうかが注目される。
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