アジア航測が「赤色立体地図で楽しむ百名山」を公開 地形の凹凸を3Dで直感把握

2025年8月8日、アジア航測株式会社は赤色立体地図専用サイト「RRIM.JP」において、新コンテンツ「赤色立体地図で楽しむ百名山」を公開した。
PCやスマートフォンから3D表示で地形の起伏を直感的に確認できる仕組みで、8月11日の「山の日」に合わせた発表となった。
百名山の地形を赤色立体地図で3D表示
アジア航測は8月8日、赤色立体地図をテーマにした新コーナー「たつろうたろう+イガリの推しの赤色」の第1弾として「赤色立体地図で楽しむ百名山」を公開した。
赤色立体地図は、数値標高データをもとに傾斜量を赤色の彩度で、尾根や谷の形状を明度で表現する手法だ。
急斜面は濃赤、尾根は明るく、谷は暗く表示されることで立体感が強調され、直感的な理解が可能になる。
NHKの「ブラタモリ」などでも地形解説に利用されるなど、分かりやすさが特徴だ。
今回のコンテンツでは、日本百名山を地域別に分類し、各山を3Dマップで閲覧可能にした。
北海道の利尻山や旭岳、東北の鳥海山や八甲田山、関東の男体山や富士山、北アルプスの剱岳や槍ヶ岳、九州の阿蘇山や宮之浦岳など、多彩な山々をラインアップしている。
3DマップはPCではマウス操作(左クリックで移動、右クリックで回転)とズームボタン、スマートフォンではスワイプとピンチ操作で自在に動かせる。
データは国土地理院の基盤地図情報(10m・5mメッシュ)と地理院地図を使用しており、高精度かつ滑らかな表示を実現している。
山岳観光や防災分野への活用広がる可能性
今回の3D赤色立体地図は、登山愛好家や地理研究者にとって新たな情報ツールとなるだけでなく、観光促進や防災分野でも活用が期待される。
山岳観光では、地形の特徴を事前に把握できることで登山計画の立案が容易になり、利用者の安全性向上につながると考えられる。
特に、初心者や遠方から訪れる登山者にとっては、現地到着前にルートの難易度や危険箇所を可視化できる点が大きなメリットとなる。
ただ、赤色が必ずしも「危険地帯」や「標高が高い場所」を意味しないため、色と明暗の意味を直感的に理解するには説明が必要になるだろう。
アジア航測は、第2弾として「赤色立体地図で楽しむ山城」を公開予定であり、歴史分野への応用も視野に入れている。
赤色立体地図の利用領域は、今後さらに拡大していくと見込まれる。
赤色立体地図専用サイトRRIM.JP「たつろうたろう+イガリの推しの赤色」:https://www.rrim.jp/top/toposeum/
赤色立体地図で楽しむ百名山:https://storymaps.arcgis.com/stories/4b97f0c263da4136bb90209cfb4dd894