上場企業ANAPが14億円でビットコイン追加取得 保有量は913BTC超に拡大、1,000BTCを目指す

2025年8月7日、東証スタンダード上場のANAPホールディングスは、子会社ANAPライトニングキャピタルを通じて約14億円でビットコインを追加取得したと発表した。
これにより同社のビットコイン保有量はおよそ913BTCとなり、総投資額は132億円を超える。
ANAP、BTC保有量1,000BTC目標に着実前進
ANAPホールディングスは8月7日、投資事業を担うANAPライトニングキャピタルがビットコイン82.3264BTCを取得したと明らかにした。
取得総額は14億円で、1BTCあたりの平均取得単価は1,445万2,506円。今回の追加購入により、保有総量は913.4455BTC、総投資額は132億157万7,242円に達した。
評価損益は23億1,649万2,461円となっている。
今後は、ビットコインの運用・管理は同子会社が担い、四半期ごとに時価評価して損益計算書に反映する方針だ。
ANAPホールディングスは今年4月、持株会社体制へ移行し、アパレル事業は新設子会社のANAPに承継。
投資事業を担うライトニングキャピタル、美容サロン事業のAEL、ARFを設立し、事業の多角化を進めている。
ANAPホールディングスは2025年7月23日、第三者割当増資によって約584BTCを現物出資していた。これは、国内上場企業としては初の事例である。
併せて2025年8月期末までに1,000BTC以上を保有する計画を公表しており、今回の追加取得はその一環と位置づけられる。
BTC事業拡大で収益機会拡大も 価格変動リスクは依然
同社が保有量1,000BTCを達成すれば、国内でのビットコイン活用事例として象徴的な存在になるだろう。
ANAPホールディングスは「ビットコイン事業」を収益の柱の一つに据え、現物やデリバティブ取引による「トレーディング戦略」、BTCユーザー向けのブランド展開を行う「ライフスタイル事業」、決済・マイニング・関連ソリューション開発の「テクノロジー事業」を進めている。
今回の保有量拡大は、こうした事業の基盤強化に直結すると考えられる。
一方で、ビットコインは高いボラティリティ(価格変動性)を持ち、短期的な評価損益の振れ幅が大きい資産であることから、財務上のリスクも無視できない。
また、株主や投資家にとってもボラリティはリスク要因となるため、保有意義とリスク管理方針の透明性が求められるだろう。
ANAP代表取締役の川合林太郎氏は、ビットコイン関連企業やコミュニティ運営にも深く関わっているため、外部ネットワークを通じた事業展開も期待される。
今後、同社が国内におけるビットコイン活用の先駆者となれるかは、市場動向と事業拡張のスピードに左右されると思われる。
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