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JASRAC、KENDRIXで著作権分配に新機能 創作貢献度に応じた設定が可能に

PlusWeb3 編集部
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2025年8月5日、日本音楽著作権協会(JASRAC)は、ブロックチェーン技術を用いた楽曲管理システム「KENDRIX」に新たな分配機能を追加したと発表した。創作貢献度に基づく使用料設定が可能となる。

創作寄与度を反映する分配比率設定がKENDRIXに実装

JASRACは、独自に開発したブロックチェーン楽曲管理システム「KENDRIX」において、新たに「寄与度に応じた分配率の届出機能」を実装した。
この機能により、同協会と信託契約を結ぶ音楽クリエイターは、共作者間での協議を通じて、創作への貢献度を反映した分配比率を登録できるようになる。

従来の分配方法では、楽曲の著作権使用料は歌詞とメロディーで50:50に分けられた上で、それぞれの作詞者・作曲者が均等に配分されるのが原則であった。これにより、創作への実際の貢献度にかかわらず、人数に応じた一律の分配が行われてきた。

今回のアップデートでは、この一律性に柔軟性を加える形となり、複数人による作詞・作曲の際でも、当事者間の合意に基づいて貢献度を反映した分配比率の指定が可能となった。
ただし、最初に歌詞とメロディーを50:50に分ける原則自体には変更がない。

KENDRIXは、ブロックチェーンによる改ざん耐性と履歴追跡機能を備え、楽曲の権利情報を透明かつ信頼性高く管理する仕組みとして注目されてきた。
2025年4月には、同システムの基盤がソニーグループが提供するレイヤー2ネットワーク「Soneium(ソニューム)」へと移行しており、性能と拡張性の両立が図られている。

収益構造の柔軟化で進む透明性 ただし合意形成に課題も

寄与度に応じた分配設定は、プロジェクトごとに貢献の度合いが異なる音楽制作の現場において、現実的な報酬設計を可能にする制度改革といえる。報酬の不均衡による不満や摩擦を未然に防ぎ、モチベーション維持にもつながるだろう。

一方で、寄与度の評価には主観が入りやすく、関係者間で合意形成に至るまでの調整負担が増すリスクもある。特に複数人で構成される制作チームでは、評価基準が曖昧なまま進むとトラブルの火種になりかねない。

それでも、ブロックチェーン基盤で記録された分配比率の届け出は改ざんが困難であり、クリエイター間の信頼性を担保する仕組みとしての効果が期待される。
また、制作工程を通じた協議履歴も記録されることで、第三者的な検証の可能性が生まれる。

将来的にはAIを用いた作曲や作詞など、人的寄与が見えづらい作品でも透明な分配ルールが必要になると見られる。KENDRIXの機能拡張は、そうした時代への備えとしても注目だ。

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