StoryHub、AI編集アシスタントで特許取得 記事制作を一括支援

2025年7月29日、StoryHub(旧ストリーツ、本社・東京)は、自社のオールインワンAI編集アシスタント「StoryHub」に関する特許を取得したと発表した。記事作成からレビューまでの全工程を一括で支援し、制作時間を大幅に短縮する仕組みが評価された。
アップロードから配信直前までAIが一貫支援
StoryHubは、情報発信の多様化と制作負担の増大に対応するため、記事制作に必要な全工程を一元管理するAI編集アシスタント(※)を提供している。
今回取得した特許は、アップロードされた情報の読み込み、本文作成、タイトル提案、要約、レビューまでを一気通貫で行える仕組みに関するものだ。
特徴的なのは、各工程間のデータ連携と、編集差分データの再利用を可能にする技術である。これにより、従来は手作業や複数ツール間で行っていた工程を統合し、業務の効率化を実現した。
同社によると、システムを導入した企業からは「従来の4分の1の時間で業務が行える」「発信する記事数が3倍に増加」「今まで作れなかった記事を作れるようになった」といった成果が報告されている。
なお、StoryHubは3月に社名をストリーツから変更し、「価値あるストーリーを共創するハブになる」というミッションを掲げている。
※AI編集アシスタント:人工知能を活用し、記事や広告などのコンテンツ制作を支援するソフトウェア。文章生成、校正、タイトル案提示、要約など複数機能を統合するケースが多い。
AI一括制作が変えるコンテンツ戦略と課題
今回の特許取得により、StoryHubはAIコンテンツ制作分野での差別化をさらに強化できるだろう。
複雑化する配信チャネルや多様化するフォーマットに対して、一括対応できる仕組みはメディア企業やマーケティング部門にとって魅力が大きいと考えられる。
また、制作負担の軽減は、コンテンツ数や発信頻度の増加につながり、ブランドの露出機会を拡大する可能性もある。
一方で、制作の効率化が進めば、市場に流通する記事や広告コンテンツの量が急増することは想像に難くない。
機械的に量産された記事が増える中では、品質とオリジナリティの確保が課題となるだろう。