画像をクリックでAIが説明 Windows 11の新機能がAMD/Intel PCにも拡大

2025年7月18日、米Microsoftは、Windows 11 Insider Preview「ビルド26200.5710」をDevチャネル向けに公開した。
これにより、画像をAIが説明する「Click to Do」の新機能が、Arm CPU搭載PCに加え、AMDおよびIntelのCopilot+ PCでも順次テスト可能となった。
画像上のクリックでAIが内容を説明 Intel/AMD機でも順次対応へ
Microsoftが新たに提供する「Click to Do」機能の一環として、「画像の説明」機能がWindows 11 Insider Previewに実装された。
対象はDevチャネル向けのビルド26200.5710で、これまでArm CPUを搭載したCopilot+ PCのみに提供されていたが、今回のアップデートにより、IntelおよびAMD製CPUを搭載したCopilot+ PCにも順次展開される。
この機能は、画像、チャート、グラフなどのビジュアル上でWindowsキーを押しながらクリックすることで、その内容をAIが詳細に説明するというもの。
視覚的情報の理解が難しいユーザーにとって補助的役割を果たすだけでなく、ビジネスシーンでも資料理解や情報取得の効率化に寄与すると見られる。
さらに、同ビルドでは「ナレーター」と呼ばれるアクセシビリティ機能との統合も進められており、画面上の情報を文脈に沿って音声で読み上げる機能も、Arm CPUに続いてAMDおよびIntelの環境に対応する見込みだ。
Microsoftはこれに加え、ロック画面でのウィジェット体験の刷新や、サードパーティ製アプリによるAIモデルへのアクセス制御機能の追加など、Copilot+機能群の多方面での強化を図っている。
Copilot+の裾野拡大でAI体験が一般PCにも波及か
Copilot+ PCは当初、Armベースの専用チップ搭載機が前提とされてきたが、今回のアップデートにより、より多くのユーザーが先進的なAI体験に触れられるようになる可能性が高まった。
メリットとしては、企業や教育現場で多用されているIntel/AMD PCに対しても、AIによる業務支援やアクセシビリティの強化が及ぶ点が挙げられる。
特に視覚障害者支援におけるナレーター機能との統合は、実用性を高めるだろう。
一方で、Copilot+機能は処理能力も必要とするため、古いPC環境ではパフォーマンスや応答性に制約が出る懸念もある。
Microsoftは段階的な展開と最適化を進めることで、対応機種の選別や利用者の混乱を最小限に抑える必要がある。
AI機能をOSレベルで統合していくMicrosoftの姿勢は、Windowsというプラットフォーム自体の進化を示しており、今後のOS市場における差別化要因として注目される。