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    みんなのコード、小学校女性教員に特化したプログラミング研修の実践報告を公開

    2025年7月22日、NPO法人みんなのコードは、小学校女性教員向けプログラミング研修「SteP」の3年間の実践結果をまとめた報告書を公開した。
    参加者の意識変容と制度的課題が浮き彫りになった内容で、今後の教育環境の整備に一石を投じるものとなっている。

    目次

    女性教員に特化した3年間の研修で意識と行動に変化

    NPO法人みんなのコードは、2021年度から3年間にわたり、小学校女性教員を対象としたプログラミング研修「SteP(Step by step for teacher’s programming)」を実施してきた。理工系分野における女性の学びを後押しする政府方針「女性版骨太の方針2025」に呼応する取り組みである。

    文部科学省の「令和6年度学校基本調査」によれば、小学校教員の約62.6%が女性であるにもかかわらず、プログラミング研修の場では男性参加者が多数を占めている。
    その背景には、情報主任に男性が選ばれやすい傾向や、文化・制度上の偏りがあるとされてきた。
    StePはこうした状況を踏まえ、女性教員が安心して学べる場の提供に注力した。

    プログラムには、3年間で延べ109名が研修に参加。
    micro:bit(※)などを教材に取り入れた第2期、春と夏に分けた研修構成の第3期など、プログラムは段階的に発展させた。

    アンケートによると、参加前に「授業に自信がある」と回答したのは22.7%だったが、研修後には54.5%へと上昇。
    また、「積極的に授業を実施したい」との声も、36.3%から77.2%へと倍増した。

    StePでは対話を重視し、参加者が「わからない」と言いやすい雰囲気づくりを行った。
    一方で、時間的制約、心理的ハードル、教育委員会との連携不足など、制度的・文化的な障壁も浮き彫りとなっている。

    ※micro:bit:教育用に開発された小型のプログラミング学習デバイス。センサーやLEDを備え、初心者でも直感的に操作できる。

    研修設計の柔軟性が鍵 制度改革と地域連携の促進を

    StePの成果は、単なるスキル獲得にとどまらず、教員の「心理的安全性」を支える設計が評価に値する。特に、参加者同士が自由に質問・対話できる環境は、従来の一方向的な研修とは一線を画していた。

    ただし、こうした成功事例を一過性で終わらせないためには、いくつかの課題が残る。まず、StePはあくまでNPO主導のモデル事業であり、持続的に展開するには自治体や教育委員会との制度的接続が不可欠である。研修の機会が校務分掌や職務経験に依存する現状では、女性に限らず多くの教員がアクセスできないリスクがある。

    また、参加教員の多くがプログラミング未経験だったことを踏まえると、教材や実践内容の難易度設計に対する柔軟性も求められる。micro:bitのような直感的ツールは一定の効果を発揮したが、教室環境や児童の理解度に応じた個別対応の余地も大きい。

    今後は、StePのようなジェンダー配慮型研修を教育政策に組み込み、教育現場での多様性と公平性を制度として保障する必要があると考えられる。研修内容の質に加え、参加へのハードルそのものを取り除く環境設計が、真の意味での「誰もが教えられる学校」を実現する鍵となるだろう。

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