採用支援スタートアップ「ノックラーン」がAIで人事関連業務を効率化 「AlgorHRm」提供開始

2025年7月3日、採用支援を手がけるスタートアップ・ノックラーン(東京都大田区)は、AIを活用したHR業務支援サービス「AlgorHRm(アルゴエイチアール)」を新たに立ち上げると発表した。
属人化や人材不足といった人事課題に対応し、企業のDX推進を支援する。
AI×人の専属支援でHR課題を包括的に解決へ
ノックラーンは、HR(人的資源)業務の効率化を目的とした新サービス「AlgorHRm」を立ち上げた。同社は中途採用支援事業で培った知見をもとに、AI技術とコンサルティングを融合した包括的支援を行う。
本サービスでは、HR領域に精通した専属コンサルタントが、企業ごとの人事課題を特定し、最適なAIソリューションを選定・導入する。
さらに、導入後の活用支援に加え、投資対効果のシミュレーションも実施し、HR業務全体の変革を加速させる構えだ。
導入支援では、AIプロダクトだけでなく、同社が展開する中途採用支援サービス「Recboo(リクブー)」を組み合わせることも可能だ。人のサポートを加えた「ハイブリッド型」の支援により、テクノロジーだけでは対応しきれない部分もカバーする。
同社は、HR業務における「採用活動の属人化」や「データ人材の不足」「ツール導入の難しさ」といった構造的な課題に対応する手段として、本サービスを位置づけている。
HRのDX加速へ 人材戦略に柔軟性と再現性を
「AlgorHRm」は、企業が直面するHRの課題に対し、属人性を排除しながら業務標準化を実現する点で注目される。
とくに、人的リソースに依存しやすい採用プロセスや人材配置業務の最適化は、多くの企業が求めている領域である。
AI導入により、定量データに基づく判断や、類似ケースからの施策立案が可能となり、従来は担当者の経験に委ねられていた業務にも再現性が生まれる。これにより、業務の属人化が解消され、チーム全体でのナレッジ共有も進むだろう。
一方で、AIの活用には社内データの整備や人材リテラシーの底上げといった下地作りが不可欠である。導入初期段階での負荷や社内調整コストがハードルとなる可能性も否めない。
ノックラーンは「人々が創造的な業務に集中できる世界」の実現を掲げ、今後もHR×AI領域でのサービス強化を進める方針だ。
AIと人の力を組み合わせたハイブリッド支援が、HR戦略の柔軟性を高める新たなスタンダードとなるか、今後の動向が期待される。