UNCOVER TRUTH、Webサイト分析にAI導入 非エンジニアでも数秒で改善提案

2025年6月30日、東京都渋谷区のUNCOVER TRUTHは、自社のWebサイト分析ツール「Content Analytics」に生成AI機能を新たに搭載したと発表した。
従来数時間かかっていたデータ分析や改善施策提案が数秒で自動化され、専門知識のない担当者でも容易にサイト改善のアクションを得られる環境が整った。
AIがWeb行動データを分析、数秒で改善案を提示
UNCOVER TRUTHが提供する「Content Analytics」は、企業のWebサイト上でユーザーがどのように行動しているかを可視化し、アクセス解析からコンテンツごとのパフォーマンスまでを分析するツールである。
タグ一つの設置だけで運用できるため、従来の「Googleアナリティクス4(GA4)」よりも直感的に操作できることが評価されており、既に120社以上に導入されている実績がある。
今回追加された新機能は、Googleの生成AI「Gemini(※)」を活用し、取得した行動データをもとに分析から改善提案までをワンストップで実行する。
具体的には、重要指標の変化や傾向を短時間で要約し、その変化の背景にあるユーザーインサイトや潜在課題を考察、さらに解決策となる具体的な改善アクションを複数提案する、という三段階のアウトプットを提供する。
これまで専門家が数時間かけて行っていたサイトパフォーマンス分析や仮説立案が、AIにより数秒で実行できることで、担当者は分析作業に時間を取られることなく、意思決定や施策実行に集中できるようになる。
※Gemini:Googleが開発・提供する大規模言語モデル(LLM)ベースの生成AI。テキスト生成や要約、分析支援などの自然言語処理タスクに対応する。
AIによる分析自動化、意思決定スピードの加速と人材不足解消に期待
今回のAI機能追加は、企業のWebマーケティング現場に大きな変化をもたらすと考えられる。特に、分析人材の不足に悩む中小企業や、限られたリソースで運営しているチームにとっては、日々の業務負担を大幅に軽減できる点が最大のメリットだ。
また、人的なバイアスが入りがちなレポート作成や仮説立案のプロセスにおいても、AIが客観的に処理するため、より精度の高い意思決定が行えるようになるだろう。
一方で、AIによる自動化が進むことで、担当者側の分析スキルが向上しないまま依存が深まるリスクもある。特に、施策実行後の効果検証や異常値への対応などは、依然として人間の判断が求められる場面も多いと考えられる。
Webマーケティングの意思決定スピードが加速する一方で、「AIをどう使いこなすか」が新たな競争力となりそうだ。