韓国発AI検索「oo.ai」、わずか2カ月でMAU200万人突破 2秒応答でPerplexityに挑む新興勢力

2025年6月29日(現地時間)、韓国のスタートアップ「オープンリサーチ(OPEN RESEARCH)」が提供するAI検索サービス「oo.ai」が、リリースから2カ月で月間利用者数(MAU)200万人を突破した。
高速応答と多言語対応を武器に、Perplexityなど先行プレーヤーとの競争が激化している。
oo.ai、2秒応答と多言語対応で急成長
オープンリサーチが開発した「oo.ai」は、平均応答速度2秒という高速性能で注目を集めている。これはPerplexityの平均5秒と比較しても大幅に速い水準である。
さらに同社は、「参照資料数が他社比で10倍以上」とアピールし、検索精度にも自信を見せている。
特徴的なのは、多言語対応力の高さだ。韓国語に加え、英語や日本語などのドキュメントも検索対象とし、ユーザーにより深い情報を提供する。
実際に、記者が視力矯正手術の違いについて質問したところ、oo.aiは手順や費用、副作用などを段階的に整理し、Perplexityよりも具体的な費用例を明示したという。
速度面では、同じドキュメントに対する他ユーザーの検索履歴を積極的に再利用する設計が貢献している。これにより、重複計算を避け、短時間での応答が可能になるという。
検索体験もユーザーライクに設計されている。
冒頭に要約が表示され、続けて関連質問を投げかけることができる構成は、GoogleやNaverといった既存検索エンジンの使用感に近い。
今後の展望の予測
oo.aiがこのまま成長を続けるためには、いくつかの方向性が考えられる。
まず、検索精度向上に向けた外部データベースやローカルサービスとの連携強化は急務だろう。特に位置情報系、ローカルレビュー、ECデータとの統合が進めば、現在見られる回答誤差の軽減に貢献できると考えられる。
今後数カ月以内に、こうした連携発表がある可能性は高いと思われる。
また、収益化モデルの確立も避けられない課題である。
現在は「完全無料」で使用できるが、今後想定される選択肢としては、段階的な有料プラン導入、あるいはAPIの有償提供などが挙げられる。
韓国内ユーザーへの広告配信機能なども、短期的な収益源となるかもしれない。
さらに、グローバル展開の可能性にも注目したい。
多言語対応を武器に、アジア市場や英語圏ユーザーへの浸透を図れば、PerplexityやGoogle Geminiなど既存AI検索サービスへの強力な対抗馬となり得る。
ただし、競争は激化の一途をたどっており、ユーザー体験の質、回答精度、ビジネスモデルの三要素でバランスを取れなければ、一過性のブームで終わるリスクも孕んでいる。
総じて、oo.aiは短期間で大きな話題性を獲得したが、今後の継続的成長には技術面、収益面、グローバル戦略の三軸での的確な舵取りが必要不可欠と言える。