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    理研とIBM、量子とスパコンの連携を開始 神戸で国内初の運用体制整備

    2025年6月24日、理化学研究所はIBMの最新量子コンピューター「IBM Quantum System Two」を神戸市に導入し、スーパーコンピューター「富岳」との直接接続による運用を開始した。世界でも先進的な取り組みとして注目できる。

    目次

    IBMの量子コンピューター、富岳と連携開始

    理化学研究所(理研)は、兵庫県神戸市の計算科学研究センターにて、IBMの最新量子コンピューター「IBM Quantum System Two」の稼働を開始した。

    同システムは156量子ビットのHeronプロセッサーを搭載し、誤差率や回路操作性能が前世代より大幅に向上している。
    今回、スーパーコンピューター「富岳」との低遅延接続が実現し、量子と古典の連携による「Quantum-centric supercomputing」構想が国内で具体化された。

    この連携は、経済産業省所管のNEDOによる「ポスト5G基盤強化」プロジェクトの一環であり、東京大学・大阪大学・ソフトバンクも共同で参画している。
    2025年中に量子・スパコン連携の試験運用を開始し、2026年には本格稼働する予定だ。

    理研の五神真理事長は、「世界最高の環境を構築することで、ハイブリッド計算の開拓にも挑むことになる。」と述べ、量子と古典の連携の重要性を強調した。
    また、IBMの山口明夫社長は「リニアモーターカーとジェット機の両方を専有で利用できるのと同じだ。」と例え、両者の強みを活かすことで「計算の最適化」が進むと語った。

    なお、すでに量子化学分野での連携成果が出ており、50量子ビット超の大規模化学系において、科学的に意味のある結果を取得したと報告されている。

    量子と古典の融合が拓く新産業と技術革新の可能性

    今回の取り組みは、量子コンピューターの不確実性をスーパーコンピューターの安定性で補い合う構造を形成し、計算精度と処理規模の両立を目指すものだ。
    特に、量子アルゴリズムの研究開発においては、古典コンピューターによるシミュレーションと誤差補正が必須であり、このハイブリッド構成の実現は極めて重要である。

    理研では12件のテストユーザーによる実証が進行中で、量子化学や機械学習などの応用分野に注力している。
    今後、成果をもとにソフトバンクがサービス提供を検討しており、産業界への展開も視野に入っている。

    ただし、量子コンピューターは依然としてハードウェアの安定性やエラー補正に課題を抱えているため、商用化に向けた道のりは平坦ではないだろう。

    とはいえ、富岳との連携により現実解を持った研究が進むことで、理論上の利点が実用化へと転換される可能性は高まる。
    量子と古典の融合による「新しいパラダイム」は、次世代の科学研究と産業基盤を形作る鍵になると考えられる。

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