Aptos、大阪・関西万博でNFT活用のWeb3体験 記念スタンプラリー開始

2025年6月9日、ブロックチェーン企業Aptos Labsが大阪・関西万博にて公式デジタルウォレット上でWeb3スタンプラリーを開始した。参加者はメールアドレスだけでNFTを収集でき、Web3の実用性が広く試される機会となる。
Aptos、譲渡不可NFTを活用した記念スタンプを展開
Aptos Labsは2025年6月9日、万博公式デジタルウォレット「EXPO2025デジタルウォレット」上で「Aptos EXPO Memorialスタンプラリー」を開始した。
参加者はウォレットにログイン後、複数の分散型アプリ(dApp)のクエストをクリアすることで、Aptosブロックチェーン上に発行されたSBT(ソウルバウンドトークン)を獲得できる。
このSBTはNFTの一種であるが、譲渡不可能な設計となっており、ユーザーのアチーブメントを証明する「デジタルスタンプ」として機能する。3つ以上のSBTを集めた参加者には限定の「コンプリートSBT」が発行されるほか、抽選で500円相当のEXPOトークンも配布される。
EXPOトークンは、全国の「ミャクペ!」加盟店舗で利用可能なギフトコードに交換可能であり、今後は万博会場内での使用も視野に入れられている。
すべての処理はオンチェーンで行われ、抽選にはAptos独自のオンチェーンランダムネス技術が採用されている。
さらにウォレット作成には、「Keyless Wallet」技術が用いられるため、秘密鍵の管理は不要である。ユーザーはメールアドレスだけでアカウントを作成できるため、Web3初心者でも気軽に参加可能な設計となっている。
Aptosの日本戦略が加速 数百万人規模でWeb3を実証へ
今回のスタンプラリーは、Aptos Labsが日本市場へ本格参入する上での重要な施策と位置づけられている。万博の来場者は半年間で数千万人にのぼると予測されており、その膨大な接点を活用してWeb3技術の認知拡大と教育を一挙に推進する狙いがある。
Aptosの創業エンジニアであるSherry Xiao氏は、「万博は、Web3体験と教育を届ける絶好の機会」と語っており、スタンプラリーによる参加体験が将来的なDeFi(分散型金融)やNFTマーケットプレイスへのスムーズな移行に繋がることを想定しているようだ。
Aptos Labsは今後、アニメやゲームなど日本独自のIPとNFTを融合させた取り組みにも注力する予定であり、スタンプラリーはその第一歩であると思われる。
また、共同パートナーであるHashPortのCEO吉田世博氏も、「ブロックチェーンを通じてシームレスかつグローバルなデジタル体験を提供し、日常生活に新たな価値をもたらすという私たちのミッションに深く合致している」と述べており、同様のユースケースが今後全国に広がる可能性もありそうだ。
Aptos Labsは、今回の施策によってその実用性と拡張性を数百万人規模で証明する絶好の機会を手にしていると言える。