すとぷり・ななもり。の「もりうさ」NFTが取引高5.3億円突破 Coincheckでも取り扱い開始

2025年6月6日、人気2.5次元アイドルグループ「すとぷり」のリーダー・ななもり。氏がプロデュースしたNFTコレクション「MORIUSA NFT」の累計取引高が、リリースから1カ月で約5.3億円に達したことが明らかになった。日本発のNFTとしては異例の快進撃であり、今後はCoincheckでの国内販売も予定されている。
「MORIUSA NFT」が1カ月で約5.3億円の取引高に Coincheckでも取り扱い開始
ななもり。氏が手がけたNFT「MORIUSA NFT」は、2025年4月24日にリリースされた。発売初日には、用意された全2222体が即日完売し、取引価格が一夜にして6倍に高騰するなど、市場で大きな話題を呼んだ。
その後も取引は活発に続き、リリースから1カ月で累計1400イーサリアム(ETH)に到達。日本円換算で約5.3億円という驚異的な記録となった。これは2025年に登場したNFTコレクションの中で、世界第2位の取引高に相当する。
「MORIUSA NFT」は、うさぎをモチーフにしたキャラクター「Moriusa(もりうさ)」をデザインした作品群で、かわいらしいビジュアルとストーリーテリング性が特徴。アート性とアイドル文化を融合させたこのプロジェクトは、若年層を中心に高い支持を得ている。
現在の取引は、世界最大級のNFTマーケットプレイス「Opensea(オープンシー)」で行われており、販売ページは英語表記のみ。これまで日本国内のユーザーにとっては参入障壁が高い状態が続いていたが、このたびCoincheckのNFTプラットフォーム「Coincheck NFT」で取り扱われることが明らかにされた。販売スケジュールなどの詳細は後日発表されるという。
これにより、日本語での取引やウォレット連携が可能になり、国内の一般ユーザーにも手が届く環境が整いつつある。
「MORIUSA NFT」が描くWeb3時代のファン体験の未来
今後、「MORIUSA NFT」はアイドル文化とWeb3テクノロジーの融合を象徴する存在となる可能性がある。従来の“応援”にNFTによる“所有”の概念が加わることで、より深いエンゲージメントが形成されると見られる。
Coincheckでの国内販売が始まれば、購買層は拡大するだろう。NFT未経験のライトユーザーや中高生ファン層が参加すれば、市場構造にも変化が起きる。NFTが投資対象に留まらず、エンタメ体験の一部として浸透する兆しである。
ただし、今後の成長には継続的なストーリーテリングとユーティリティ提供が不可欠だ。価格高騰に依存せず、「Moriusa」キャラを軸にデジタルイベントやグッズ展開など、世界観の拡張が鍵になると見られる。
また、NFT市場は規制強化や仮想通貨の価格変動、模倣品問題などの影響を受けやすい。このプロジェクトが一過性のブームに終わるか、文化的象徴に育つかは、運営とユーザー双方の成熟度にかかっているだろう。