2026年9月29日、リコージャパンはAI議事録サービス「toruno」のアップデートを発表した。生成AIによる要約機能の強化に加え、外部クラウド連携やリアルタイム翻訳機能の実装により、多様な働き方を支援する。
用途に応じたAI要約とクラウド連携により議事録作成と共有の効率化を実現
リコージャパンは自社のAI議事録サービス「toruno」の機能を大幅にアップデートした。オンライン会議の定着に伴い、議論の経緯や決定事項の可視化が重要視される一方で、作成にかかる労力や運用の属人化が課題となっていた。今回の刷新は、こうした現場の負担を軽減し、蓄積されたナレッジの社内活用を推進する目的で実施された。
本機能の大きな特徴は、ユーザーが会議の目的に合わせたプロンプトを活用できる点だ。決定事項、課題、進捗などの出力形式を設定できるほか、AI要約を複数回実行して自社に最適な議事録を構築できる。
作成されたデータは「kintone」や「OneDrive」「Google Drive」といったクラウドサービスと直接連携可能になった。これにより案件情報や業務データと一元管理する環境が整う仕組みだ。さらに、閲覧用URLの発行による会議中のリアルタイム共有も実現している。
多言語対応とアクセシビリティ向上による波及効果と運用の留意点
本アップデートにおけるもう一つの注力ポイントは、国際的なコミュニケーションとダイバーシティへの対応だ。新機能として追加されたリアルタイム翻訳は英語や中国語をはじめとする18言語に対応しており、発言内容を瞬時に文字化して翻訳結果を表示する。海外拠点とのWeb会議においても、参加者がそれぞれの理解しやすい言語を選択してブラウザ上で確認できる環境が構築可能だ。
この機能は、聴覚障害を持つ従業員や外国語話者が参加する場面でも絶大な威力を発揮すると思われる。誰もが正確な情報にアクセスできるバリアフリーな職場環境の整備は、優秀な人材の獲得や多様な働き方の推進に大きく貢献するはずだ。
一方で、生成AIによる要約精度はプロンプトの入力内容に依存するため、全社的な活用の促進には一定の利用ガイドラインの構築が求められるだろう。外部ツールとの連携に伴うセキュリティ管理の徹底も不可欠となるが、DX推進を模索する企業にとって強力な支援ツールとなることは確実と言える。