協働ロボットに障害物を回避するAIを搭載　韓国ニューロメカが新機能で示す可能性とは

韓国のロボット企業ニューロメカ（Neuromeka）は、2025年2月5日、自社の協働ロボット「インディ（INDY）」に、AIを活用した新たな衝突回避機能を追加したと発表した。

AIを活用した新機能により、ロボットは作業環境をリアルタイムで認識し、障害物を回避することができるようになる。さらに、模倣学習機能も搭載されており、人間の動作を学習して再現することも可能だ。

ニューロメカが発表した技術は、製造業や物流業界における人間とロボットの安全な協働を促進すると考えられる。

AIを活用した衝突回避と模倣学習機能とは

ニューロメカは、韓国に本社を置くロボット技術企業で、協働ロボットやヒューマノイドロボットの開発を行っている。同社開発のの協働ロボットは、人と連携するように安全に動作し、プログラミングを通じてさまざまな作業に適用できる。

新しい衝突回避機能は、深度カメラやLiDAR（光検出と距離測定）を使用して周囲の環境を認識する。

AIを活用した衝突回避機能により、ロボットは作業中に回避が必要な状況を即座に識別し、安全な経路を生成することが可能だ。従来の協働ロボットと比較して、障害物の認識および回避性能が大幅に向上していると考えられる。特に、狭い空間での安全かつ柔軟な協働環境の実現が期待できるだろう。

さらに模倣学習機能では、人間がロボットを直接操作して動作を教えることで、ロボットは動作を学習し、繰り返し実行することができるようになる。

ヒューマノイド技術への応用と市場への影響

ニューロメカは、今回の技術革新を通じて、ヒューマノイド技術の開発を加速させる意向を示している。AIベースの制御技術は、協働ロボットの活用性や安全性を向上させるだけではなく、人間の作業方法に近いヒューマノイドを実現するための核心技術として位置づけられている。

AIを活用した新機能の導入は、特に製造業や物流業界において、ロボットと人間が安全に協力して作業を行うための重要なステップと言える。

協働ロボットの導入が進むことで、労働力不足の解消や生産性の向上が可能となる。特に高齢化社会においては人手不足が深刻な問題となっているため、協働ロボットは非常に重要な技術の一つと言える。

ニューロメカの技術は、今後の産業用ロボット市場において重要な役割を果たすことになると予測される。ヒューマノイド技術の発展により、より人間に近い動作を実現すれば、ロボットの活用範囲はさらに広がっていくだろう。

ニューロメカは協働ロボットの分野でさらなる進展を遂げ、今後も人間とロボットの協働作業の未来を切り開いていくと期待されている。