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    IntelのGPU統合技術「Project Battlematrix」で実現するAI推論の新時代

    2025年5月19日、台湾で開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2025にて、米Intelは最新のGPUアーキテクチャ「Xe2」を採用した「Arc Pro B」シリーズを発表するとともに、AI推論向けの新たなGPU統合技術「Project Battlematrix」を公開した。

    目次

    スケールアップによるAI推論性能の革新 Intelが挑む次世代GPU戦略

    今回発表された「Project Battlematrix」は、Intelの最新GPU「Arc Pro B」シリーズを最大8基まで一つのシステムに束ね、AI推論性能を大幅に高める試みである。192GBに及ぶVRAM容量の確保が可能になり、大規模モデルの推論処理にも対応できる。

    最大の特徴は、いわゆる「スケールアップ」技術にある。
    複数のGPUを仮想的に一つの大きな演算装置として扱い、分散処理の複雑性を排除しながら効率的な推論を実現する構成だ。Intelは、PCIe 5.0による高速なデータ転送技術を活用し、このアーキテクチャの実用性を高めている。

    背景には、生成AIの普及により推論処理の重要性が急速に高まっていることがある。学習と異なり、推論はユーザーのリクエストにリアルタイムで応答する必要があり、その処理速度と安定性がAIサービス全体の品質を左右する。

    Intelはこの領域において、NVIDIAが先行する高価格帯GPU市場とは異なるアプローチを取る。既存のXeonワークステーションにArc Pro Bを組み合わせ、低コストかつ拡張性のある構成を提案することで、中小企業や新興プレイヤーの導入障壁を下げる狙いがある。

    今後の展望と市場へのインパクト コスト効率で勝負するIntelの次の一手

    現時点で「Project Battlematrix」はソフトウェア開発段階にあり、具体的なリリース時期は明かされていない。ただし、COMPUTEXで披露されたデモでは、B60 GPUを4基搭載した構成で96GBのVRAMを利用し、実際のAI推論アプリケーションがスムーズに稼働する様子が確認された。これは実用化に向けた重要な進展といえる。

    他社製品と比較した場合、NVIDIAはすでにNVLink(※)を用いたGPU間接続で高性能なスケーリングを実現しているが、価格面が大きな負担となっていると思われる。
    一方、IntelのArc Pro BはGDDR6メモリを採用しながらも、より安価に提供される予定であるため、コスト対効果の面で優位性を持つ。

    この戦略が功を奏すれば、特に中堅企業やクラウドサービス提供事業者におけるAI推論基盤の構築が一層進む可能性がある。高価な専用システムに依存しなくとも、Intelのプラットフォームで十分な性能が得られるという選択肢は、業界全体に影響を及ぼすだろう。

    将来的には、クラウドインフラとの統合や、より柔軟なGPU構成管理を可能にするソフトウェアが登場する見込みもある。
    Intelの動向次第では、AI推論市場の勢力図が塗り替わる展開も十分にあり得るだろう。

    ※NVLink:NVIDIAが開発したGPU間の高速インターコネクト技術。PCIeに比べて遥かに高速な帯域を提供し、大規模なAI処理に特化した構成が可能となる。

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