IBJがMSと連携、婚活サービスにAI導入 「成婚しやすい相手」を提案へ

2025年5月28日、結婚相談所や婚活アプリを運営するIBJは、日本マイクロソフト(MS)との連携を発表した。AIを活用し、成婚につながりやすい相手を提案するマッチング機能などを盛り込んだ新サービスを開発するという。
目次
成婚率を高めるAIマッチングと対話型シミュレーションを提供
IBJが新たに導入を目指すのは、蓄積された婚活データとマイクロソフトのAI技術を統合したマッチング機能である。
AIは「成婚しやすい」「交際に進みやすい」「お見合いが成立しやすい」など、複数の観点から相性の良い相手を提示する。
さらに、実際の会話を模した「お見合いシミュレーション」機能も導入予定で、初対面の会話に不安を抱える利用者をサポートする。
これにより、交際への心理的ハードルを下げる効果が期待されている。
国内婚活業界では、仲人やアドバイザーの経験に頼ったマッチングが中心だったが、AIの活用によってよりデータドリブンなアプローチへの転換が進む可能性がある。
仲人業務をAIが補完 個別支援の質向上と業務効率化に期待
IBJとMSの取り組みは、婚活支援の質と効率を同時に高める試みといえる。
今後は、仲人業務の一部をAIが代行することで、担当者は会員ごとの対応により多くの時間を割けるようになる。
これにより、婚活の属人性を維持しつつ、精度の高いマッチング支援が可能になると見込まれる。
一方で、AIによる判断が画一的になりすぎるリスクも存在する。
利用者の価値観や表面的なデータに反映されにくい相性をどう補完するかが今後の課題となるだろう。
とはいえ、婚活の初期段階でAIが担う役割は大きく、マッチングの精度向上によって成婚率や顧客満足度の向上が実現すれば、業界全体の変革にもつながる可能性がある。