日立ソリューションズ、ユニバーサルAIプラットフォーム「Dataiku」提供開始 企業のAI活用を加速

2025年5月27日、株式会社日立ソリューションズは、米Dataikuと販売代理店契約を締結し、ユニバーサルAIプラットフォーム「Dataiku(データイク)」の提供を5月28日より開始すると発表した。
日本国内における企業のデータ利活用を一層推進する狙いがある。
日立、ノーコード対応のAIプラットフォームを展開
日立ソリューションズが提供を開始する「Dataiku」は、データ分析からAIモデルの開発・運用までを一貫して支援する統合型AIプラットフォームである。
ビジネスユーザーからデータサイエンティストまで、多様な職種に対応したインターフェイスと機能設計を備えている。
AIやプログラミングの専門知識がなくても、ノーコードでデータ分析やAI活用を行える点が強みで、事前に用意された分析手法やアルゴリズムを選ぶだけでモデルの構築が可能となる。
一方で、データ分析専門家には、高度なモデル設計やAIエージェントのカスタマイズ環境も提供されており、業務ニーズに応じた柔軟な活用が期待できる。
さらに、クラウドストレージや各種データウェアハウスに対応しており、保存形式を問わずデータを取り込むことが可能だ。
これにより、企業は既存のITインフラを活かしながら、AI活用をスムーズに推進できる。
社内DXの起点に 分断解消と知見共有を促進
Dataikuの導入によって、企業内の部門間連携や情報共有が進む可能性がある。
ユーザーは同一のプラットフォーム上でコメントやディスカッションを交わしながら分析業務を進められるため、事業部門とIT部門の知見を結集した分析が実現しやすくなる。
データリテラシーの格差を埋め、部門横断的なAI活用を後押しするだろう。
今後、Dataikuの活用により、AIモデルの開発から業務への実装、改善までを短期間で行える体制が整うと考えられる。
ただし、全社的な活用を実現するには、社内教育や分析基盤との連携などの初期構築も不可欠となる。
この点について、日立ソリューションズは、PoC(※)によるビジネス効果の検証や、導入後の運用定着までを支援する各種サービスを用意している。
AI活用が企業価値の源泉となる中、Dataikuは「全社員が使えるAI基盤」として、DX戦略の核を担う可能性を秘めている。
※ PoC(Proof of Concept):
新しいアイデアや技術の実現可能性を検証するための試作・実証実験プロセス。ビジネスや技術導入における事前評価に用いられる。