Google、OpenAIのライバルに巨額投資 「Claude」のAnthropicに10億ドルを出資すると発表
Googleは1月22日、AI企業のAnthropicに10億ドル超の新規投資を実施すると発表した。
これによりGoogleのAnthropicへの総投資額は約30億ドルとなり、OpenAIに対抗する新たなAI開発の軸が強化されたといえるだろう。AI市場におけるGoogleの競争力強化を図る狙いが、この投資から推察できる。
GoogleのAI投資が加速、Anthropicへの総投資額30億ドルに
従来から、Anthropicは、Lightspeed Venture Partnersが主導する20億ドル規模の資金調達を実施中であることが報じられていた。Googleによる今回の10億ドル超の投資は、この大型資金調達とは別枠で実施される追加投資となる。これにより、Anthropicは短期間で総額30億ドル規模の資金を獲得する見通しとなった。Financial Timesの報道によると、この投資によりAnthropicの企業価値は約600億ドルに達する見込みである。
Googleがこのような大規模投資を行う背景には、MicrosoftとOpenAIの提携に対抗する狙いがあるようだ。
OpenAIは2022年11月にChatGPTを公開して以降、AI市場で主導的な地位を確立し、2024年10月には1,570億ドルの時価総額を達成した。Googleはこれに対抗し、Anthropicへの投資を通じて、大規模言語モデル開発における競争力を確保しようとしている。
時価総額600億ドルのAIスタートアップ、AWS・Googleと強力な協業体制へ
Anthropicは2021年、OpenAIの元エンジニアらが設立したAIスタートアップである。
安全で倫理的なAI開発を重視する創業メンバーは、OpenAIから独立し、新たな開発アプローチを追求してきた。現在、Anthropicの年間収益は約8.75億ドルに達し、大規模言語モデル市場における存在感を高めている。
同社は2023年に、Amazonからも総額80億ドルの投資を受けており、AWSを主要な学習基盤として活用している。GoogleとAmazonという2つの巨大クラウド企業との協業体制により、技術開発とサービス展開の両面で競争優位性を確保しようとしていると思われる。
主力製品のClaude AIモデルは、OpenAIのGPTモデルとは異なった開発哲学を持ち、倫理原則を「憲法」としてAIに学習させるアプローチを取る。特に安全性と倫理性を重視した開発アプローチは、責任あるAI開発を掲げるGoogleの方針とも合致しているため、今回の大型投資につながったのではないだろうか。
まとめ
今回のGoogleによる投資によって、AI市場における競争軸が一層強化されたと見て差し支えないだろう。
OpenAI、Anthropic、Google、Microsoft、Amazonといった主要プレイヤーによる投資と開発競争は、AI技術の進化を加速させると同時に、市場の寡占化も進める可能性がある。大規模言語モデルの開発には巨額の投資と高度な技術基盤が必要となることから、大手テック企業による協業体制が、今後のAI開発の主流になると予想される。
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