Google GeminiのAIが進化　iPhoneウィジェットで音声入力 写真追加対応

2025年5月1日、次世代パーソナルAIアシスタント「Gemini」がiPhoneのホーム画面ウィジェットに対応した。日本国内でも最新バージョンへのアップデートで利用可能となり、音声入力や写真追加を直感的に行える機能が注目を集めている。  

操作の即応性が向上　音声と写真で自然なやりとりが可能に  

今回のアップデートでは、「Google Gemini」がiOSアプリバージョン「1.2025.1662203」において、ホーム画面ウィジェットとして追加された。ウィジェットは正方形と長方形の2種類が用意されており、ユーザーの利用スタイルや画面構成に応じて選択できる。これにより、Geminiへのアクセスがよりスムーズになった。  

ウィジェットからは、マイクアイコンをタップすることで即座に音声入力を開始できる。
また、カメラアイコンを活用すれば、写真をプロンプトに追加することも可能だ。特に長方形のウィジェットには、ギャラリーから画像を直接選べる機能も組み込まれており、視覚的情報を交えた高度な指示がしやすくなる設計となっている。  

さらに「Gemini Live」と呼ばれる対話機能も特徴的だ。
これはユーザーとのやりとりを、会話形式でリアルタイムに展開するもので、まるで人と話しているかのようなインターフェースを実現する。従来のGoogleアシスタントに比べ、より柔軟かつ自然な応答が可能であり、複雑な指示にも的確に対応できる点が大きな利点だ。  

本機能はGoogle検索アプリのインターフェースを踏襲しており、これまでiOSユーザーから多く寄せられてきた要望に応える形での実装といえる。ただし、iPadには最適化されておらず、Androidタブレットと比べると一部機能の操作性に課題が残るとの指摘もある。   

iPadへの展開は次の一手か　利便性向上と今後の活用シナリオ  

Geminiのウィジェット対応は、iPhone上でのAI活用体験を飛躍的に向上させるものとなった。特に、手を使えない場面での音声操作や、画像を起点とした直感的なプロンプト設計は、日常業務やライフスタイルにおいて多くのユーザーに利便性を提供すると考えられる。  

一方で、iPadユーザーからは「画面サイズに最適化されたウィジェットの実装を望む」声もあがっている。Androidタブレットでは既に最適化済みであることから、iOSにおける今後の機能拡張に注目が集まる。ビジネスシーンでの活用を想定した場合、大画面でのマルチタスク性を活かした操作性には需要もあるだろう。   

今後、Googleがどのような展開を図るのか、特にAppleのエコシステム内での融合をどこまで実現するかが、ビジネス層にとっての評価ポイントとなるに違いない。

Geminiはすでに、AIアシスタントの次なるスタンダードとして、その存在感を増しているといえる。