NFTで遊ぶ「FIFA Rivals」 Mythical Gamesが米国発Web3ゲーム発表

米国のブロックチェーンゲーム開発企業Mythical Gamesは2025年4月24日、FIFA(国際サッカー連盟)公認のWeb3モバイルサッカーゲーム「FIFA Rivals」のローンチスケジュールを公表した。プレリリースは5月から一部地域で、正式リリースは6月のFIFAクラブワールドカップ開催に合わせ世界規模で予定されている。
FIFAクラブワールドカップに合わせて世界ローンチ NFTと対戦要素が融合する新しいサッカー体験
Mythical Gamesは、自社が開発するWeb3モバイルサッカーゲーム「FIFA Rivals」の正式ローンチを2025年6月に設定した。これは同月14日から米国で開催されるFIFAクラブワールドカップに合わせたもので、世界中のサッカーファンの注目が集まるこのタイミングを活用する狙いがある。
先行して5月には一部地域においてプレリリースが行われる予定であり、段階的にユーザー基盤を拡大する構想が進行中だ。
「FIFA Rivals」は、プレイヤーが自分自身のサッカーチームを編成し、コーチとして育成を行いながら他のプレイヤーとオンライン対戦を楽しむことができる設計となっている。基本プレイは無料で、手軽に参加できる点も特徴だ。
特筆すべきは、選手をNFTとして所有・取引可能な点であり、FIFA公認のスター選手たちがデジタルカードとして登場し、希少性やコレクション性がゲームプレイに新たな価値を与えている。
本作の開発元であるMythical Gamesは、これまでも「Blankos Block Party」などのWeb3ゲームで実績を築いており、NFT活用におけるUX設計のノウハウには定評がある。
今回のプロジェクトはFIFAとのパートナーシップのもとで進行しており、Web3ゲームにおけるIP活用の新たなモデルケースになる可能性を秘めている。
今後の展望
Mythical Gamesは、2023年4月に自社のゲームエコシステムをイーサリアムからポルカドット(※)へと移行する方針を表明しており、「FIFA Rivals」においてもその恩恵が見込まれる。
ポルカドットは高いスケーラビリティと低コストでの取引処理が可能であり、大量のユーザーを抱えるモバイルゲームにおいてインフラ面での強化は不可欠な要素といえる。
同社はまた、著名なベンチャーキャピタルをはじめとする複数の投資家から資金調達を実施しており、開発・運営体制の強化も進んでいる。この資金により、FIFAという巨大IPを活用した長期的なエコシステム形成が期待される。
NFTという資産性と、サッカーという世界的エンタメの融合は、Web3市場の新たな可能性を示すものとして注目に値する。プレイヤーにとっては単なるゲーム体験にとどまらず、所有と参加の意味を再定義するきっかけとなるだろう。
※ポルカドット(Polkadot):異なるブロックチェーン同士をつなぐ相互運用性に優れた次世代ブロックチェーンネットワーク。高速・低コストなトランザクション処理が特徴。