「DeepSeek」と「TikTok」間にデータ送受信を発見 韓国個人情報保護委員会が発表

世界的な注目を集める中国発のAIチャットボット「DeepSeek」に、新たな疑惑が浮上した。
2025年2月17日、韓国の個人情報保護委員会(PIPC)は聯合ニュース(れんごうニュース)を通じて、DeepSeekがTikTokの親会社であるByteDanceとデータ通信を行っていた事実を確認したと発表したのだ。
以前から韓国当局はDeepSeekを警戒しており、17日にはダウンロードを停止する措置を取っていた。
参考 : 韓国、「ディープシーク」アプリの新規ダウンロード停止 個人情報保護法違反を懸念
ByteDanceとの通信実態が明らかに
PIPCは聯合ニュースに対し、「DeepSeekとByteDanceとの通信を確認した」との声明を発表した。韓国市場では既に100万回以上のダウンロード数を記録していたDeepSeekだが、同委員会は土曜日夜にAppleとGoogleの両アプリストアから同アプリを削除。
PIPCは「第三者へのデータ転送トラフィックが発生していること」「プライバシーポリシーの透明性が不十分であること」という2点の重大な問題を指摘している。
現在、データ転送の詳細については明らかになっていない。PIPCは「どのようなデータがどの程度転送されているのかについては、現在も調査を継続している」と述べた上で、「利用者はチャットボットに個人情報を入力することを避け、細心の注意を払うよう」強く勧告している。また、DeepSeek側は韓国のプライバシー法への対応が不十分であったことを認め、現在規制当局に協力している状況だという。
DeepSeekを取り巻く国際的な懸念
DeepSeekに対する警戒感は、今回の韓国当局の発表以前から国際的に広がっていた。
既にオーストラリアや台湾では、中国の国家情報法に基づき企業データが中国政府に提供される可能性を懸念し、政府機関でのDeepSeekの使用を禁止する措置を講じていた。
2月10日には、米国のサイバーセキュリティ企業Security Scorecardが詳細な分析を公開した。同社はDeepSeekのAndroidアプリを調査し、ByteDance所有のサービスへの「複数の直接的な参照」の存在を指摘。さらに「分析とパフォーマンスモニタリングのインフラストラクチャーと深い統合」が行われている可能性を警告していた。
こうした国際的な懸念が広がる中で、韓国当局による今回の調査結果は、これまでの警戒感を裏付ける具体的な証拠として、重要な意味を持つものとなった。
今後のDeepSeekのゆくえ
発表当初大きな注目を集めたDeepSeekだが、現在は各国で警戒が相次ぎ、以前ほどの熱は見られなくなった。今回の当局による発表で、DeepSeekへの警戒感はさらに高まるだろう。
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