暗号資産・仮想通貨に関する世界の最新動向まとめ・影響分析

暗号資産や仮想通貨は近年急速に注目を集めている分野です。業界の発展に対応するため、世界各国では早急な環境整備が進められており、その取り組みは各国の経済状況や政治的背景に応じて多様なアプローチが取られています。
本記事では、特にアメリカ・中国・EU・日本の取り組みに着目して暗号資産に関する政策をまとめます。
また、そのような経済規模の大きい国が政策を定めれば世界的な暗号資産市場への影響も大きいため、具体的にどういったことが起こり得るのかも分析します。
暗号資産・仮想通貨に関する各国の最新動向
アメリカ
アメリカの暗号資産関連の政策は、現在進行形で形成されつつある複雑な状況にあります。
現大統領のジョー・バイデン政権下では、暗号資産に対して比較的消極的な姿勢を示しています。
2024年5月には、暗号資産の保管サービスに関する規制緩和を拒否するなど、厳格な規制を維持しています。
一方、2024年11月5日に行われた大統領選挙においてドナルド・トランプが再選を果たしたことで、この規制強化の流れは変わろうとしています。
トランプは、暗号資産業界に対する民主党の「弾圧」を終わらせると公約し、就任初日にSEC(証券取引委員会)のゲイリー・ゲンスラー委員長(※)を解任する意向を示しています。
※ゲイリー・ゲンスラー委員長は、暗号資産の懐疑論者であり、在任中は一貫して暗号資産に厳しい姿勢をとっていることで有名です。
現時点では暗号資産に関する包括的な連邦レベルの規制枠組みは整備されていません。よって、州ごとに違った政策を取り入れており、すべての規制を把握するのは非常に困難となっています。
総じて、アメリカに関しては、2025年1月20日にトランプが大統領に改めて就任することが潮目となるでしょう。現時点では規制が強めの国ですが、その日を境に一気に暗号資産の中心地になる可能性もあります。


中国
中国は経済規模が非常に大きい国であるため、その動向から世界市場全体が大きな影響を受けますが、現時点で中国政府は暗号資産に対して大変厳しい措置をとっています。
2021年9月24日、中国国内での暗号資産マイニングと取引所の運営が全面禁止されたことに端を発し、その後も元財務次官が暗号資産のリスクについて警告するなど、規制強化の動きは留まるところを知りません。
これらの取り組みによって多くの暗号資産企業は中国から撤退しましたが、一部報告によると、秘密裏に中国系マイニング企業がマイニング活動を続けており、世界規模の大きな事業となっているようです。
まとめると、中国は非常に厳格な暗号資産の規制を敷いていますが、人口の多さ・経済の大きさなどから無視できない国(人々)と言えます。

EU
EUは暗号資産に関する枠組みを明確化する取り組みを進めており、暗号資産関連の企業が圏内で活動するのが難しくなりつつあります。しかし、主たる目的は暗号資産の「ルール作り」であると思われ、全面禁止になるほど強制的な規制はされていません。
EUは2023年6月に「MiCA(暗号資産市場規制)」を施行し、暗号資産に関する取り組みを進めています。この施策では、主に暗号資産のイノベーションと公正な競争を促進することが目標にされています。
これには暗号資産への規制も含まれていますが、暗号資産のリスクに応じて異なる規制を課すものであり、特に投資家保護や金融安定性の向上に重点を置いています。
つまり、EUでは暗号資産企業が活動しにくくなっている一方、利用者視点では安心して投資できる環境が形成されています。

日本
日本では、世論の変化に合わせて近年大きな法改正が進められています。
2023年には、金融庁がステーブルコインと暗号資産に関する法改正を行い、金融イノベーションの促進を図りました。
この新制度では、銀行や資金移動業者、信託会社がステーブルコインを発行できるようになり、利用者保護やマネーロンダリング防止対策が強化されました。
具体的には、2023年6月1日に施行された制度により、ステーブルコインは電子決済手段として位置付けられ、取引の仲介者には登録制が導入されました。これにより、暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要となり、顧客の本人確認やマネーロンダリング対策が義務付けられています。
また、2022年から2023年にかけては暗号資産交換業者に対する規制も強化されました。
特に、顧客から預かる暗号資産の管理方法については、(オンラインで資産を管理する)ホットウォレットと、(オフラインで資産を管理する)コールドウォレットの使い分けが求められています。顧客の暗号資産流出リスクを減らすため、業者は顧客資産を信頼性の高い方法で管理しなければなりません。
さらに、暗号資産を用いた証拠金取引についても規制が強化されており、金融商品取引法に基づくライセンス取得が必要です。
この取り組みは投資家保護が目的であり、不当な価格操作や詐欺的な行為への対策も講じられています。
このような政策変更は、日本国内での暗号資産取引の透明性を高めるとともに、利用者保護を強化することが目的となっています。暗号資産取引の自由度は下落するものの、犯罪の危険性は少なくなる期待ができます。
暗号資産・仮想通貨に関する国際的な動き
暗号資産や仮想通貨に対して国際的な動きも活発化しています。
金融安定理事会(FSB)は、暗号資産市場の監視を開始し、グローバル標準の設定に向けた原則を発表しました。
また、国際通貨基金(IMF)も暗号資産が金融システムに及ぼすリスクを評価し、各国が適切な規制を導入するためのガイダンスを提供しています。
各国の取り組みによる影響
世界各国(特に本記事で挙げたような経済規模の大きい国や地域)の動向によって、暗号資産業界は様々な影響を受けます。例えば、市場の安定性、投資家保護、イノベーションの促進、国際的な競争力などの周辺環境が変わる可能性があります。
例えば、日本では厳格な規制が投資家保護を強化し、国内市場の信頼性を高める効果がありますが、新興企業にとっては参入障壁となる可能性もあります。
一方、アメリカでは規制の不確実性が企業活動に影響を与えていますが、柔軟な規制を導入することで市場の活性化につながる可能性もあります。
このように、その国の規制環境に応じて「企業活動の行いやすさ」と「投資家の安全性」がトレードオフの関係になることが、暗号資産業界では重要な前提知識となります。
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