【Web3インタビュー】株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロックスミスアンドコー)真田代表!『QAQA』を基軸としたWeb3の未来と戦略とは

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KLab株式会社含めて2社の上場を実現した真田代表の経営手腕により「安定した」Web3企業としての経営を実現している株式会社BLOCKSMITH&Co.(以下:ブロックスミス社と記載)にインタビューを実施しました。

ゲーム開発により知名度を上げ、自社プロダクト「QAQA(カカ)」を立上げている所ですが、QAQAにかける思いと開発コンセプト、そしてこれからのWeb3ゲーム業界についての見解を代表の真田様に伺いました。

株式会社BLOCKSMITH&Co. 代表取締役 真田 哲弥様

目次

株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロックスミス)の事業内容について

ーー本日はよろしくお願いいたします。

ーー早速ですが、ブロックスミス社の事業内容について教えてください。

真田様(以下、真田と表記)「現段階では、『①:ゲームスタジオ』と『②:プロダクト開発(QAQA(カカ))』の2つの事業を手がけています。また、今後、②の開発で得たノウハウから『Web3プラットフォームの開発』『ブロックチェーンウォレットをベースにしたポータルサービス(ポータルビジネス)の展開』を計画しています。」

真田「①のゲームスタジオとしては、『キャプテン翼-RIVALS-』というブロックチェーンゲームを開発しています。当社が開発を担当し、株式会社Mint Townがパブリッシャーとして運営しているゲームです。」

真田「②のプロダクト開発では、『QAQA』というサービスを開発しており、5月8日にリリースしました。」

株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロック...
株式会社BLOCKSMITH&Co. クイズ動画SNS『QAQA(カカ)』のβ版をリリース テストユーザーを募集開始|株式... 株式会社BLOCKSMITH&Co. ではWeb3におけるブロックチェーン技術または暗号資産や仮想通貨、NFTを活用したGame&SocialFiなどのサービスの開発および配信をします。
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株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロックスミス)が考える、Web3とゲームの関係性

ーーブロックスミス社が新しい領域に積極的にチャレンジされる背景や創業の動機を伺えますでしょうか。

真田「以前から新しいテクノロジーへの参画に意識して取り組んでおりました。ブロックチェーンに関するWeb3分野についても同様で、タイミングを見計らって、今取り組もうと考えた次第です。」

真田「私はKLab株式会社というモバイルオンラインゲーム会社の創業者です。」

真田「ゲーム業界に関しては私たちの本業として、常に状況把握を行っているのですが、Web3が騒がれ始めた頃にNBA Top Shotというトレーディングカードカテゴリに属するNFTゲームを見つけました。その後、Axie Infinityというゲームがリリースされたのですが、これらは我々のゲーム開発スキルを持ってすれば、『ゲームのクオリティーとして』さらに良いものが作れるのではないかと考えました。」

真田「KLabはカードバトルカテゴリでのゲーム開発が得意だったので、ゲームエンジンとしては、もっと良いものが作れる自信がありました。そこでブロックチェーンをはじめとしたWeb3分野の研究を進めてきたのです。」

ーー当時はゲーム開発の経験やノウハウがない開発者がブロックチェーンゲームを作っていましたね。

真田「はい。ゲームロジックとしては未熟な点が多く見受けられました。そこから私はトークノミクスに重点をおいて考えるようになり、当時のNFTブロックチェーンゲームの改善点を探し始めました。」

真田「しかし、ゲームとしての出来が良くなければ、NFTやブロックチェーンを組み込んでも続くはずがないと考え、既存ゲームの改善点をヒントに『潰れずに永久に続く』トークノミクスを開発したいと思ったのがきっかけです。

今後のWeb3業界でのゲーム開発と、株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロックスミス)が考える市場での生き残り戦略

ーー上述の事業やQAQAを基準とした展開などは、一般的なブロックチェーンゲームやWeb3、NFTゲームとは少し違う戦い方をしていると感じるのですが、他社との差別化やこだわっているポイントを伺えますでしょうか。

真田「まず、今現在リリースされているブロックチェーンゲームの大半は長く続かないと考えています。ブロックチェーンを用いて一般的なモバイルゲームと同じような体験を提供することには限界があるからです。理由としては、開発費の回収が困難な点が挙げられます。」

真田「ブロックチェーンを用いたモバイルゲームの開発でヒット作を生み出すには、約30億円かかると言われています。開発費を回収するには、ユーザー数が3億人必要になる計算です。

真田「しかし、ブロックチェーンゲームをプレイするユーザー数は全世界合わせても3億人の目標に達しません。

真田「『確実な赤字を覚悟した上で、現行のモバイルゲームと同じレベルのグラフィックスを作る』または『現在のブロックチェーンマーケットの規模に合わせた範囲内に収まるコストで開発を行う』この2択に絞られるのです。」

真田「この2つのどちらにも当てはまらないプランで開発しなければ、『破綻なく永久に続く』ゲームの開発は達成できません。」

真田「既存のモバイルゲームや家庭用ゲームと同じクオリティのものを作るとしても、ブロックチェーンゲームの市場規模から逆算すると開発費の回収はまず不可能だと思っています。」

真田「私たちはゲーム開発に取り組む際に『ビジネス』として考えています。ビジネスの観点抜きに、既存のゲームと同等の体験をユーザーに与えようと考えている開発者は生き残ることができないと思います。」

真田「当社が開発した『キャプテン翼 -RIVALS-』を例にとると、『もっとクオリティを高く出来る』と評される場合もあるのですが、我々からすると狙っている仮説の上でビジネスの観点から『限られた市場規模の範囲内でユーザーに楽しんでもらえるゲーム開発』を目指しているというのが本音です。

真田「『クリエイターが作りたいものを作る』という衝動的な動機ではなく、ビジネスとして捉えています。予算やビジネスモデルのバランスが取れているので事業として成立しているのです。」

真田「私たちが『QAQA』を開発し、ブロックチェーン業界で実現しようとしていることは『広告モデルのブロックチェーン』です。端的に言うと、ブロックチェーンゲームとSNSを融合させたものと捉えていただければと思います。今までブロックチェーン業界において広告モデルは存在しておらず、新たな取り組みになります。」

真田「QAQAのシステムの構造は、クライアント様から広告費をいただき、クイズの出題者と正解者に分配するというものです。トークノミクスに永続性があるモデルが世の中にない中で、私たちは永続性のあるトークノミクスを行おうとしています。」

真田「世界のモバイルアプリケーションのダウンロードランキングは、SNSと動画で占められています。また、ゲームはプレイする時間(可処分時間)が取られるので、ゲーム業界は不況が続いています。そこで、SNSと動画の要素を含めたクイズをQAQAで実現しようとしています。」

真田「ここにトークノミクスが絡んでくるという流れなので、消費者に向けたアプリケーションビジネスで『今、何が起こっているのか』『これからどうなるのか』などのビッグピクチャーとWeb3を融合させて考えているというところが他社との大きな違いだと考えています。」

ーー確かに、他社とはターゲットや目標が違いますね。

ーー国内や世界といった物理的な指標ではなく、Web3グローバルのような観点で分析されていると感じました。その点について詳しく伺えますでしょうか。

真田「私たちは世界的に普及するサービスを目指しています。私たちがKLabでリリースしたゲームの半数は海外の売り上げが占めています。」

真田「世界的に普及しているブロックチェーンゲームの1つの例として、STEPN(ステップン)が挙げられますが、ユーザー数が最大になった時で700万人でした。」

真田「当社がリリースした『キャプテン翼』のWeb2版ゲームでは5000万ダウンロード、『ラブライブ』では1億ダウンロード、『BLEACH』では2億ダウンロードを突破しました。いずれも700万ダウンロードは初月に達成しており、そのくらいの数字なのだという感覚を持っていただければわかりやすいかと思います。』

真田「これに対してWeb3の市場規模が700万だと考えると、いかに市場規模が小さいかがわかります。」

真田「なので、私たちとしては『老若男女を問わず、全世界の全年齢の方が使うサービスを目指す』という方向性で事業を進めています。」

真田「目指すところは10億人規模のユーザー数を抱えるサービスですが、初めからそこに到達しようとは考えていません。小さい単位から徐々に成長させて、最終的に10億人という目標を達成できればという前提でビジネスを企画しています。

株式会社BLOCKSMITH&Co.(ブロックスミス)の今後の取り組みと展望

ーー実際のユーザーやメディアから見える部分での今後の展望については、どのようにお考えでしょうか。

真田「QAQAは5月に国内限定でβ版をリリースし、その後全世界に向けたグローバル版を出していきます。その点からグローバル展開というのが1つです。」

真田「もう1つ、AIの強化に取り組みます。」

真田「QAQAでは動画クイズを提供するのですが、ひとつひとつ手作業でクイズを作ることは非常に大変な作業です。そこでAIを活用し、クイズジェネレーターの開発に取り組んでいます。今後、最終的に生成したクイズを動画化するところまでAIが一気通貫して処理できるように、AIを強化することが次なる課題です。」

ーーありがとうございます。

ブロックスミス社での働き方と働く魅力

ーー求職者の方に対して、ブロックスミス社での雇用環境について教えてください。

真田「現在は、自社のエンジニアと外部企業のエンジニアが協力して製品を作る形をとっています。自社のエンジニアだけでプロジェクトの開発を完結させることが理想ではありますが、エンジニアの採用ができていない状況と、現状では社内だけで開発することは困難なことから、外部企業と協力して開発を行うことを決めました。」

ーー今後プロジェクトを拡大する上で、どのようなスキルを持った方にどのような職種やポジションで入社して欲しいなどの希望はありますか。

真田「まず、エンジニアが不足している状況なので、エンジニアの方を第一に募集しています。Web3やAI開発の経験があればありがたいですが、基本的にWeb3開発経験の有無は問いません。ただし、Web3に興味があることは必須条件とさせていただいています。『興味はあるけれども、携わったことはない』といった方は大歓迎です。

真田「また、『何かしらの開発経験があること』は必須条件です。何を開発していたかは問いません。ゲーム然りソフトウェア然り、何かを作った経験があれば歓迎します。」

真田「さらに、企画やマーケティング、BizDevの人材も足りていない状況なので、こちらも同様に募集しています。

ーーブロックスミス社で働く魅力を教えてください。

真田「具体的に申し上げると、2つあります。」

真田「1つ目は、私たちはWeb3やブロックチェーンの未来についてしっかりとした見識を持ち、予測と分析を行うメンバーがいることと、世界中の同業界で活動するクリエイターとの関わりがあることが挙げられます。

真田「この先Web3やブロックチェーン業界がどうなっていくのかを的確に学び、体感できることが、日本の同業他社とは大きく異なる点だと考えています。」

真田「2つ目は、スタートアップ企業としては珍しいタイプで、非常に安定していて働きやすい環境が整っている点です。

真田「スタートアップ企業という特性上、安定志向の会社ではないと思われがちですが、NTTドコモベンチャー様やSBI様をはじめ、元々親会社であったKLabなどの大手企業に当社サイドから出資することにより、攻めたスタートアップであるにもかかわらず経営が安定していると言えます。」

真田「また、当社の開発メンバーはとても優秀である点も魅力の一つです。過去に実績がある開発者が集まっているため、若手の人材を育成する上で勉強になる面が多くあると思います。」

ブロックチェーン業界は成長トレンドを迎える

ーー代表の真田さんから読者の方へメッセージをお願いします。

真田「Web3業界は現在下火に見られている傾向があります。しかしこれは大きな勘違いです。ブロックチェーン業界は仮想通貨の相場と連動しており、例えばビットコインの価格が現在上昇していることから今後のおおよその動きを洞察することができます。『ビットコインから始まった投資家が利確をし、他の仮想通貨やブロックチェーン業界に再投資をする』。このサイクルでブロックチェーン業界は発展してきました。

真田「仮想通貨のレートに波があるということは、それだけ投資活動を行う投資家が存在すると言い換えることができます。これからはその資金がブロックチェーン業界に環流し、その結果私たちのようなブロックチェーンのスタートアップ企業の成長につながると考えています。」

真田「実際私たちは、ブロックチェーン業界の4回目の大きな成長トレンドが今年の後半から始まると予想しています。私たちはその成長トレンドの先駆者(代表者)となるべく、『どうあるべきか』『どのようなものになっているか』といった将来設計や分析をきちんと行っています。

真田「私は講演でよくこの手の話をさせていただくので、ご興味があれば一度聞きにいらしてください。実際に私の講演を聞いたことがきっかけで当社に入社した社員も多く在籍しています。」

真田「今まで独立した畑、いわば井の中の蛙のような状態だったWeb3業界を、最終的に世の中の人全員、そして世界中に普及させることを目指しているので、やってみたいと感じてくださった方とはぜひ私たちと一緒に新しい世界を切り開いていきたいと感じています。」

真田「今後、ゲームトークンの上場および、当社自体のIPO株式の上場を併せて進めていく予定です。これに伴い、ストックオプションやトークンが従業員にも付与されます。正社員もそれ以外の雇用形態の社員にも、ストックオプションとトークンを提供し、私たちが目指す世界が実現したときには従業員のみなさん自身も経済面で潤う未来を提供していこうと考えています。

ーー良い部分でWeb3の観点からステークホルダーを広く見ていて素敵だと感じました。

ーー本日はありがとうございました。

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