DGビジネステクノロジー、広告品質を革新する「広告チェックAI」提供開始 Archaicと提携しAI活用の新たな潮流へ

2025年4月8日、日本国内でデジタルビジネス支援を手がけるDGビジネステクノロジー(DGBT)は、AI企業Archaicと提携し、広告コンテンツの品質向上を目的とした「広告チェックAI」の提供を開始した。AIによる自動分析とリアルタイムフィードバックで、広告制作の効率とコンプライアンスを両立させる動きが加速している。
広告コンテンツの“質”をAIが可視化 DGBTとArchaicが仕掛ける次世代チェックツールの全貌
DGビジネステクノロジー(DGBT)は、クリエイティブ制作における質の担保と業務効率の両立を目指し、AIスタートアップのArchaicと連携した。
「広告チェックAI」は、広告文言やビジュアルを自然言語処理(NLP)(※)と画像認識で解析し、ブランドガイドラインや関連法規への適合性を自動的に判定するサービスだ。
広告制作の現場では、チェック体制の属人化やフィードバックの遅延が課題とされてきたが、本サービスは、AIによる自動チェックを行い、従来数時間かかっていたチェック作業を約2分で完了させることが可能だ。これにより、従来のプロセスを改善できると思われる。
両社の提携は、広告業界が抱える“制作のムラ”や“法令順守の曖昧さ”といった根本課題に対し、テクノロジーによる定量的かつ再現性のあるアプローチを提供することを目的としている。特にDGBTは、マーケティングやプロモーション領域において、クライアント企業のROI向上に貢献する姿勢を鮮明にしており、今回の新サービスはその象徴的な一手と言える。
※自然言語処理(NLP):人間の言語をコンピュータで処理・理解する技術のこと。文章の意味や構造を解析し、自動分類やフィードバックに応用される。
広告業界で加速するAI導入、その先にある“選ばれるクリエイティブ”の条件
広告業界では現在、AIを活用した制作支援ツールの導入が加速している。
特にデジタル広告の需要拡大とともに、迅速かつ高品質なクリエイティブの供給が求められている状況だ。競合他社も画像認識(※)やコピー校正を自動化するサービスを展開しており、精度と運用性に優れたツールが市場での優位性を左右する時代になりつつある。
今後、DGBTはこの基盤技術をもとに、動画広告やSNS投稿など、表現フォーマットの異なる領域への拡張も視野に入れているという。AIの進化により、パーソナライズやターゲティング精度がさらに高まれば、広告は「量より質」のフェーズへと本格的に突入することになるだろう。
今回のリリースは、広告の在り方そのものを問い直す起点になる可能性を秘めているといえる。
※画像認識:画像や映像から特定の物体やパターンを検出・分類するAI技術。広告分野では、ビジュアルの一貫性や禁止表現の判定などに活用される。