米国証券取引委員会が仮想通貨取引所Coinbaseの訴訟取下げ申請 去年からの戦いが終結

2025年2月28日、「CoinPost」が米国証券取引委員会(SEC)がコインベース(Coinbase)に対する訴訟をprejudice付きで取り下げる申請を行ったことを報じた。
2023年からの訴訟が終結した注目すべき海外ニュースである。
訴訟取下げの背景と業界への影響
2023年6月に提起されたCoinbaseへの訴訟は、同社がブローカー、取引所、清算機関の機能を一体化しながらも、SEC(※1)への登録義務を怠ったとの主張に基づいていた。
SECは未登録の有価証券としてソラナ、ADA、MATIC、FILなど複数のトークンを名指しし、法的手続きを取っていた。
今回の取り下げ申請は、内部で委員承認を条件とする形で合意された結果であり、再提訴が不可能となるprejudice付き(※2)の形態で行われた。
Coinbase側は、最高法務責任者ポール・グレワル氏が「大きな過ちを正すものだ」と評価し、CEOブライアン・アームストロング氏も結果を肯定した。
訴訟終結は、同社の法的安定をもたらすとともに、仮想通貨市場全体に前向きな影響を与える可能性を示唆している。SECの規制姿勢や業界全体への波及効果が今後の焦点となるだろう。
今後の展望
Coinbaseは2021年4月の上場以降、SECの厳格な審査を受けながらも成長を遂げてきた経緯がある。
今回の訴訟取下げ申請に対し、同社関係者は「SECの政治的リーダーシップの変化を背景に、これまでの争いに終止符が打たれたと捉えている」旨を示した。
業界内では、他の訴訟案件や規制強化の動向とともに、今回の決定が仮想通貨企業の新たなビジネス戦略形成に寄与する可能性が高いと見られている。
今後、SECの方針や市場環境の変化により、さらなる規制緩和または新たな規制が導入される可能性が示唆されているが、現時点では慎重な見通しを立てるべきだろう。
※1 SEC(米国証券取引委員会):証券市場の監督機関。
※2 prejudice付き:再提訴ができない条件を意味し、訴訟の最終解決を示す。
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