2025年2月18日、韓国で世界最大級のAIデータセンター（※）建設計画が発表された。LG創業者の孫であるブライアン・グが主導する投資グループ「ストックファームロード」が、2028年の完成を目指し、総投資額350億ドル（約50兆ウォン）をかけて全羅南道に3ギガワット（GW）規模のデータセンターを建設する。
このデータセンターは、米国で進行中の「スターゲートプロジェクト」の約3倍の規模であり、世界中のAI開発者や企業にとって重要なインフラとなることが期待される。

世界が注目するAIデータセンター、韓国に誕生へ

韓国におけるAIデータセンターの建設計画は、世界中で大きな注目を集めている。
その理由は、何と言ってもその規模の大きさにある。3GWという電力容量は、現在世界に存在するデータセンターの中でも最大級であり、米国のスターゲートプロジェクトと比較しても3倍の規模を誇る。このデータセンターが完成すれば、AI開発に必要な計算資源を大幅に増強でき、世界中のAI開発を加速させる原動力となるだろう。

投資を主導するブライアン・グは、LG創業者の孫であり、豊富な資金力と経営手腕を持つ。彼の投資グループ「ストックファームロード」は、データセンターの建設に向けて、韓国政府や地元自治体と緊密に連携し、必要な許認可やインフラ整備を進めている。
また、エネルギーや水資源の確保についても、地元政府との間で契約を締結済みであり、プロジェクトの実現可能性は高いと言える。

期待が集まる中、課題も浮き彫りに

このデータセンターの建設は、AI時代の幕開けを告げる出来事と言えるかもしれない。AI技術は、私たちの生活や産業に大きな変革をもたらしつつあり、その重要性はますます高まっている。データセンターは、AI開発に不可欠な計算資源を提供する基盤であり、その整備はAI技術の発展を促進する上で不可欠である。

しかし、プロジェクトの実現には課題も存在する。世界的な半導体不足や供給網の混乱は、データセンターの建設に必要な機器の調達を遅らせる可能性がある。また、AIチップの性能向上や省電力化も、今後の課題として挙げられる。

これらの課題を克服し、データセンターが無事に完成すれば、韓国はAI分野における世界のリーダーとしての地位を確立できるだろう。また、データセンターの稼働は、韓国経済にも大きな波及効果をもたらすと期待される。

※データセンター： データセンターとは、サーバーやネットワーク機器などを集中的に設置・運用する施設のこと。大量のデータを処理し、インターネットを通じて様々なサービスを提供するために利用される。近年、AI技術の発展に伴い、AI開発に必要な計算資源を提供するデータセンターの重要性が増している。