トランプ家支援のビットコインマイニング企業「American Bitcoin」がIPOを計画

2025年3月31日、米国のビットコインマイニング「企業Hut 8」とトランプ家が支援する「American Data Centers」が、共同で新会社「American Bitcoin」を設立した。
さらに、IPO(新規株式公開)を計画していることが、2025年4月2日に明らかになった。
American Bitcoinの設立背景と詳細
American Bitcoinは、ビットコインマイニング業界における新たなプレーヤーとして、Hut 8とAmerican Data Centersの戦略的提携により誕生した。
Hut 8は、マイアミを拠点とする上場企業で、ビットコインマイニングおよびデータセンター運営において豊富な経験を持つ。
一方、American Data Centersは、エリック・トランプ氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏が投資する企業で、データインフラの提供を主な事業としている。
この新会社の株式保有比率は、Hut 8が80%、American Data Centersが20%となっている。
経営陣には、執行会長にマイク・ホー氏、CEOにマット・プルサク氏、最高戦略責任者(CSO)にエリック・トランプ氏が就任し、取締役会にはHut 8のCEOであるアッシャー・ジェヌート氏や他の取締役が名を連ねている。
American Bitcoinは、上場前に民間投資を受け入れる可能性があり、資金調達を通じて事業拡大を目指している。
Hut 8は、新会社に6万台以上のASICマイニングマシンを配備する計画で、これによりマイニング事業を独立した事業体として分離し、各事業セグメントの資本コストを最適化する狙いがある。
また、American BitcoinのHut 8との統合発表を受け、Hut 8の株価は約15%上昇した。これは投資家が新たなビジネスモデルに対して強い期待感を抱いていることを示している。
今後の展望
トランプ家の仮想通貨セクターへの参入は業界全体に大きな注目を集めており、ビットコインマイニングの重要性が今後さらに高まると予測される。
American Bitcoinはエネルギーとデータセンターインフラを提供するAmerican Data Centersと、ビットコインマイニング事業を展開するHut 8を統合することで、運営の効率化を図る。この垂直統合によりエネルギーコストの削減と運営効率の向上が実現され、競争力の強化につながると期待されている。
今後、American Bitcoinはビットコインマイニングの効率化とコスト削減を目指し、成長戦略を推進していくと考えられる。
また、仮想通貨業界全体としても、トランプ家の参入により、さらなる発展が期待される。
American BitcoinのIPO計画が成功すれば、他の企業も同様の戦略を検討する可能性があり、業界全体の資本調達手法に影響を与えることが考えられる。