スタディストが「Teachme AI」を大幅強化、AI機能強化でマニュアル作成の未来を変えるアップデートを発表

2025年3月26日、スタディストは自社が提供するクラウド型マニュアル作成・共有システム「Teachme Biz」に搭載されているAI機能「Teachme AI」の大幅な機能強化を発表した。新機能は4月14日より順次提供され、マニュアルを通じた業務伝達と教育の効率化が期待されている。
操作録画からマニュアル自動生成へ、AIが業務伝達の在り方を一変
スタディストが発表した「Teachme AI」のアップデートは、マニュアル作成の自動化・高精度化を軸に、AIの実用性を飛躍的に引き上げる内容となっている。
操作画面を録画するだけで、AIが音声による操作説明を認識し、内容を複数のステップに自動で分割したマニュアルを生成する。
この機能は従来の手動による手間を大幅に削減し、作成時間の短縮と内容の標準化に貢献すると見られている。
さらに、チャット形式の情報検索機能が強化され、ユーザーが質問を入力するだけで関連するマニュアルや必要な情報が即座に表示される仕組みが導入される。
加えて、同機能には自動翻訳オプションも搭載されており、多言語対応によってグローバルな現場での活用が現実味を帯びてきた。
また、マニュアルの編集作業にもAIが介入し、対話形式で修正提案を行うほか、自動修正によって即座に改善内容を反映することが可能になった。これにより、マニュアルの品質維持・向上がスピーディーかつ柔軟に行えるようになる。
さらに注目すべきは、トレーニングコースにおけるAIの活用だ。あらかじめ設定されたコース内容から、理解度テストの問題を自動生成する機能が追加されたことで、教育研修の設計にかかる負担が軽減され、受講者の習熟度把握も容易になると予想される。
Teachme AIの拡張戦略と今後の展望
Teachme Bizは現在、国内外で2100社以上に導入されており、動画マニュアル作成支援ツール市場において売上金額シェア1位を獲得している。その背景には、直感的なUIと動画を中心とした分かりやすいマニュアル構成が、多くの現場で高く評価されてきた実績がある。
スタディストは今回のAI機能強化により、Teachme AIの契約社数を2026年2月末までに400社に拡大する計画を掲げている。
この目標は決して楽観視できる数値ではないが、AI活用による生産性の向上や多言語対応による海外展開の可能性を踏まえると、十分に達成可能なラインとも言えるだろう。
今後もスタディストは業務伝達や業務プロセス改善を支援する新機能の追加を継続的に検討しており、Teachme AIは単なるマニュアル作成ツールから「業務伝達インフラ」への進化を遂げる可能性を秘めている。
なお、今回のアップデートは「ビデオProプラン」契約者には無償で先行提供される。すでにTeachme Bizを利用中の企業にとっては、追加コストなく最新のAI機能を導入できる絶好のタイミングとなる。
新たなテクノロジーが現場にもたらす恩恵は大きく、今後の動向が注目される。