訪日外国人の人流データを高精度で可視化する新システム「インバウンドアナリティクス+」が提供開始

2025年3月15日、クロスロケーションズ株式会社が、訪日外国人の人流データを高精度に分析・可視化するシステム「インバウンドアナリティクス+」の提供開始を発表した。
このシステムにより、企業や自治体は訪日外国人の動向を詳細に把握し、効果的なマーケティング戦略の策定とその効果検証が可能となる。
「インバウンドアナリティクス+」の主要機能とその活用方法
「インバウンドアナリティクス+」は、世界42億のスマートフォン端末IDの位置情報データを活用し、訪日外国人の居住国を高精度で判定する。
さらに、日本国内で位置情報を発信した月間100万ID以上のデータを基に、人流の可視化を実現している。
主な機能として、任意に登録した地点の訪日外国人の来訪数を日次で把握する「デイリー来訪分析」と、時間帯ごとの来訪動向を把握する「アワリー来訪分析」がある。これらの機能により、エリアごとの集客傾向や最適なアプローチタイミングを分析することが可能となる。
今後、「エリア密集マップ(ヒートマップ)」機能の追加が予定されており、訪日外国人の滞在密度を視覚化することで、特定エリアへの集中度を把握できるようになる。
また、訪日外国人の人流データを基に、特定の場所に訪れる可能性が高いターゲットに向けたジオターゲティング広告の実施が可能となる。
さらに、広告配信後の人流データを分析することで、プロモーションの効果を数値で測定し、次回の施策改善に役立てることができる。
クロスロケーションズは、訪日外国人向けのマーケティング支援サービス「Inbound Marketing Service」の強化を図り、特に韓国・中国市場へのアプローチを展開する予定だ。
今後の展望
今後、このシステムの活用が広がることで、観光業界や小売業界におけるマーケティング戦略の精度が向上すると考えられる。
さらに、エリア密集マップ(ヒートマップ)機能の追加により、特定エリアでの訪日外国人の滞在状況をリアルタイムで把握できるようになる見通しだ。これにより、企業や自治体は効果的なプロモーション活動を展開しやすくなると期待される。
また、クロスロケーションズが進める韓国・中国市場向けのプロモーション支援は、訪日外国人の主要な出身国に焦点を当てており、今後のインバウンド需要の拡大に寄与すると考えられる。
特に、SNS広告やジオターゲティング広告の活用は、ターゲット層への効果的なアプローチ手段として有効であると言える。
ただし、位置情報データの取り扱いに関しては、個人情報保護の観点から慎重な対応が求められる。
ユーザーの信頼を得るためにも、データの匿名化や適切な管理体制の構築が不可欠であると考えられる。