博報堂DY、生成AI研修に8500人参加 2025年度は1万人規模へ拡大目指す

3月21日、博報堂DYホールディングスは、2024年度に生成AI研修を75回以上実施し、延べ8500人超の従業員が参加したと発表した。
ビジネス環境の変化に対応するため、同社はAI活用の実践力向上を重視している。
急速な環境変化に対応するため、実務的な研修を重視
生成AIの導入が企業戦略の中核となる中、博報堂DYホールディングスは2024年度、グループ従業員向けに生成AI研修を75回以上実施した。参加者は延べ8,500人を超えた。
急速に進展するAI技術とそれに伴う業務変革を背景に、研修は実務に活かせる内容を重視した構成となっている。
研修内容には、外部専門家による講義や、社員が実際に業務で生成AIを活用した事例を共有するセッションも設けられた。
社員が講師となり、生成AIの使用方法を実践的に学ぶトレーニングも行われており、参加者からは「現場で即活用できる知識が得られた」との声が上がった。
背景には、日本国内の人口減少や消費者行動の変化といった経済的課題がある。
こうした状況に対し、同社はテクノロジーの利活用により、企業のマーケティング支援の質を向上させようとしている。
従業員一人ひとりの生成AIリテラシー向上が、企業全体の競争力強化につながるとの見方がある。
2025年度は1万人規模を目指し、業界全体にも波及か
今回の取り組みは単なる社内教育にとどまらず、業界全体への影響も視野に入れたものと考えられる。
博報堂DYホールディングスは2025年度中に研修参加者を1万人規模に拡大する計画を立てており、全従業員への浸透を図る。
マーケティング分野での生成AI活用において、より高度で迅速な提案が求められる中、個々のスキル底上げが急務となっている。
しかし、AIの活用スキルが個人差によって偏る可能性がある。
研修を受けたとしても、実際に業務に活かせるかどうかは各人のリテラシーやモチベーションに左右される。
AIの利用拡大が加速することで、一部の業務が不要と判断され、人員構成の見直しを迫られる懸念も生じる。
生成AI研修は業界標準になる展開が予想される。
ただし、それに伴い研修の質や運用体制も重要性を増すだろう。
単なる形式的な研修ではなく、継続的にアップデートされた内容と、実務への応用を支援するフォロー体制が求められる。
また、AI導入に伴う労務課題やガバナンス体制の構築も、今後の焦点となるはずだ。
博報堂DYはAIと共存するマーケティングモデルを先んじて構築することで、業界におけるポジションを強化しようとしている。
今後、パーソナライズ広告やキャンペーンの自動生成といった領域が当たり前になる中で、これらを前提とした企画提案力が企業の差別化要素になる可能性は高い。