森永製菓、共通ID「MORINAGA ID」を導入 デジタルサービスの利便性を向上

森永製菓は2025年3月24日、複数のオンラインサービスを1つのIDで利用可能にする共通ID「MORINAGA ID」を導入した。
ユーザーは「森永ダイレクトストア」と「エンゼルPLUS」へのアクセスが容易になり、サービス間の連携が強化される。
通販事業の歴史と「MORINAGA ID」の機能
森永製菓は2004年に通販事業を開始し、20年以上にわたり顧客と直接つながる取り組みを続けてきた。この長年の経験を通じて、顧客一人ひとりのウェルネスライフをサポートしている。
さらに、2021年4月にはCXM(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)(※1)推進室を新設し、サービスを通じて顧客満足度を高める施策を実施している。
CXM推進室の設立は、顧客体験の向上を目指す戦略的な決定であると考えられ、背景には、デジタル化の進展と顧客ニーズの多様化がある。
「MORINAGA ID」は、ユーザーが1つのIDとパスワードで複数のサービスにアクセスできるシステムである。これにより、ログインの手間が省け、セキュリティも強化される見込みだ。
対象となるサービスには、菓子や健康食品・化粧品を扱うECサイト「森永ダイレクトストア」と、菓子に関する情報サイト「エンゼルPLUS」が含まれる。
ユーザーはシームレスにこれらのサービスを利用できるため、利便性が向上すると考えられる。
将来的には他のD2C(※2)やデジタルサービスにも「MORINAGA ID」を導入し、サービス間の連携強化を図る予定である。これにより、顧客体験のさらなる向上が期待されている。
今後の展望
「MORINAGA ID」の導入は、ユーザーの利便性向上と企業の効率化に寄与する施策である。
今後、他のD2Cやデジタルサービスにも「MORINAGA ID」を展開し、サービス間の連携を強化する計画だ。これにより、ユーザーは森永製菓の多様なサービスをシームレスに利用できるようになり、ブランドロイヤリティの向上が期待される。
一方で、セキュリティ対策の強化やシステムの安定運用は重要となるだろう。
具体的には、多要素認証の導入や、SSOシステムの冗長化などが必要であると考えられる。
これらの対策を講じることで、ユーザーに安全かつ快適なサービスを提供し、競合他社との差別化を図ることが可能となるだろう。
※1
CXM(カスタマーエクスペリエンスマネジメント)
顧客が企業やブランドと接触する際の体験を管理・最適化し、満足度やロイヤリティを向上させる戦略的手法。
※2
D2C(Direct to Consumer)
企業が自社のECサイトを通じて、直接消費者に製品やサービスを提供するビジネスモデル。