京都の車折神社、AI美少女イラスト採用で物議 SNSアカウント削除へ

京都の車折神社が公式公式X(旧Twitter)のアイコンにAI生成の美少女イラストを採用し、批判が殺到した結果、SNS運用の全面停止に追い込まれた。神社側は2025年3月22日、生成AIに関する著作権問題への理解と神社としての品位維持のため、公式Xアカウントを削除すると発表した。
AI生成イラストが批判招く
車折神社は2025年3月18日、公式X(旧Twitter)アカウントのアイコンをAI生成イラストにリニューアルしたと発表した。
新アイコンには巫女風の衣装を着た女性と桜が描かれ、春の訪れを表現したものだったが、すぐさま批判の声が上がった。ユーザーからは「指が6本ある」「巫女の衣装が不適切」といった具体的な指摘が相次いだ。
これを受け神社側は画像修正を試みたものの、衣装の違和感や全体的なデザインへの批判は収まらなかった。
さらに、芸事の神として知られる車折神社がAI生成イラストを採用したこと自体に対して「芸術家の努力を軽視している」との声が多数寄せられた。
一方で「AI技術も芸術の一部」と擁護する意見も見られ、賛否両論の状況となっていた。
神社が過去に参拝した有名人の投稿をリポストする行為を炎上中も続けたことも、物議を醸し、「火消しに利用しているのではないか」との疑念が生じた。
加えて公式アカウントがセクシーなAIアートをリポストしていたことも発覚し、「神社の公式アカウントとして品位に欠ける」との批判が一層高まる結果となった。
浮き彫りになった課題
この騒動を受け、車折神社は2025年3月22日、公式Xアカウントを削除してSNS運用を全面停止することを決定した。理由として神社側は、生成AIに関する著作権問題や仕事の奪取に対する懸念を理解したこと、そして神社としての品位を守るためと説明している。
この決定に対しては支持する声がある一方、もっと対話の余地があったのではないかとの意見も少なくない。
今回の一件は、伝統的な文化施設と現代技術の融合における難しさを浮き彫りにした。特に宗教施設や文化財を管理する組織がデジタル技術をどのように取り入れるべきか、慎重な議論が必要とされている。
生成AIを活用したイラストやアートの使用には依然として賛否の声があり、国内外で論争を巻き起こしている。
今回はAIを利用すると公言したことが発端となったが、AIを連想させるスタイルでのアートワークを公表したことで騒動となることもあった。例えばアメリカでは、Marvelが疑惑をかけられ、公式に否定する事態にまで発展している。
生成AIによるクリエイティブ方面の活用には、依然として高いリスクがあることは事実であり、今後も活用には注意が必要であろう。特に公的機関や宗教法人など、オフィシャルなアカウントが生成AIを利用することのリスクが、今回改めて明らかになったと言える。