プラットフォーム「Sui」で2025年にWeb3ゲーム10作品を投入、セガの人気作もNFT化で新境地へ

2025年3月14日、レイヤー1ブロックチェーン技術を活用したプラットフォーム「Sui(スイ)」が、2025年の晩夏にWeb3ゲーム10タイトルをリリース予定であることを、ネットワーク運営者であるスイ財団が公式発表した。
注目はセガの参入で、日本を含むグローバル市場での期待が高まっている。
セガ『コードオブジョーカー』がWeb3化、NFT導入予定
Suiは、Mysten Labsが開発した、高い拡張性とセキュリティを特徴とするブロックチェーンプラットフォームである。Mysten LabsはMetaの元技術者によって設立された組織で、安全性の強化などにAI機能を活用している。
Suiの2025年におけるWeb3ゲームラインナップの中でも注目を集めているのが、セガとの協業による『コードオブジョーカー:エヴォリューションズ』である。
このタイトルは従来のデジタルトレーディングカードにブロックチェーン技術を取り入れ、カードをNFT(非代替性トークン※)として発行できる。これにより、プレイヤー自身がカードの所有権を証明でき、自由なトレードやコレクションの展示、さらには資産としての管理が可能となる。
すでに発表されているゲームでは、リアルタイムでカードの取引やコレクションが行える仕組みが構築されており、プレイヤー間の交流をより活発化させる狙いがあると思われる。ゲーム内資産の価値が市場の需要に応じて変動するため、投資的な要素も含まれ、新規ユーザー層を惹きつける効果が期待されている。
また、スイ財団は17日、2025年に多数のWeb3ゲームを公開することを発表した。
リリースが予定されるタイトル群には、ソーシャルカジノゲームの『ペブルシティ』、MMA格闘をテーマにした『ワンファイトアリーナ』、侍アクションを楽しめる『サムライショーダウンR』のほか、農業シミュレーション『コスモカディア』、リアルタイムバトル『ラップドユニバース』などが含まれている。
すでにリリース済みのMOBAゲーム『E4C:ファイナルサルヴェーション』や、アーケードスタイルの『バーズ』は、Suiの高い処理性能や安定したスケーラビリティを活かし、ユーザーから好評を得ている。
※NFT(非代替性トークン):ブロックチェーン上で発行された唯一無二のデジタル資産であり、所有権証明や取引履歴の透明性、デジタルコンテンツの資産化などに活用されている。
多様なジャンル戦略でWeb3ゲーム市場に挑むSuiの今後を考察
Suiがリリースするゲームは、日本国内のプレイヤーにとって馴染み深いタイトルであり、NFTの浸透を後押しする可能性が高いと見られている。
また、ゲーム内のNFT利用により、従来のゲームでは得られないプレイヤー間の「資産価値共有」や「コミュニティ形成」の動きが活発化しており、新たな体験となる可能性がある。Web3ゲームにはユーザーにとっての参入ハードルがあるが、人気IPの活用やさまざまなジャンルのリリースによって、プレイヤーの数が増えることが期待される。
Suiは今後も、Web3ゲーム市場でのシェア拡大を目指し、幅広いプレイヤーをターゲットにした多彩なジャンル展開を進める方針だ。