パキスタン政府、仮想通貨評議会を設立 普及拡大を受け規制強化へ

パキスタン政府は、仮想通貨に対するこれまでの否定的な姿勢を転換し、2025年3月14日に「仮想通貨評議会」を設立した。この新たな評議会は、仮想通貨の規制枠組みの構築、ブロックチェーン技術の促進、投資家保護、金融安定性の確保を目的としている。
パキスタンが仮想通貨政策転換を行う背景と効果
パキスタンはこれまで、仮想通貨に対して厳しい姿勢を取ってきた。中央銀行や政府当局は、仮想通貨の使用を警告し、その合法化に否定的であった。
しかし、2024年11月、仮想通貨の合法化を発表し、政策の大きな転換を示した。
この動きに続き、2025年3月14日、パキスタン政府は「仮想通貨評議会(PCC)」を設立した。この評議会は、財務大臣であるムハンマド・アウラングゼブ氏が議長を務め、パキスタン国立銀行総裁やパキスタン証券取引委員会(SECP)委員長、法務大臣、情報技術大臣など、主要な金融・規制当局の高官で構成されている。
パキスタンは現在、仮想通貨の導入率が高く、約2000万人のアクティブユーザーが存在し、取引額は200億ドルを超えている。この急速な普及に伴い、明確な規制枠組みの必要性が高まっていた。
評議会の設立により、仮想通貨取引の透明性が向上し、投資家の信頼が高まることが期待される。
また、ブロックチェーン技術の導入により、金融サービスの効率化が図られ、経済のデジタル化が促進されると考えられる。健全な法的およびコンプライアンスの枠組みを通じて、消費者保護と金融の安全性も強化される見込みである。
国際的な影響と今後の展望
パキスタンの今回の政策転換は、国際的なベストプラクティスに準拠し、金融犯罪やマネーロンダリングの防止を目的とした金融活動作業部会(FATF)のガイドラインに沿ったものである。
他国でも仮想通貨に対する規制が進んでおり、特に米国やEU諸国では法整備が進行中だ。
今後、パキスタンの仮想通貨市場は、評議会の活動を通じて成長する可能性が高い。
規制が整備されることで、国内外の投資家が安心して参入できる環境が整うだろう。特に、若年層のユーザーが多いパキスタンでは、デジタル技術への親和性が高く、仮想通貨の普及が進むと考えられる。
しかし、規制の実施には時間がかかるため、短期的には市場の成熟には限界があるかもしれない。さらに、他国との競争も激化することだろう。
今後、パキスタンの仮想通貨市場が成長するためには、国際的なベストプラクティスに準拠しつつも、独自の市場環境に適した規制を構築できるかがポイントとなるだろう。