政府・与党、オンラインカジノ規制強化を検討中

政府と与党は、オンラインカジノの利用拡大に伴い、依存症や犯罪リスクの増加を懸念し、法規制の強化を進めている。2025年内に、オンラインカジノの規制を強化する法案の制定が検討されており、利用者への影響や今後の対応に注目が集まっている。
2025年3月13日に開かれた「治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会」にて、具体的な方針が策定されたと思われる。

オンラインカジノ規制強化の背景

オンラインカジノの利用が急速に拡大している背景には、インターネットとデジタル決済の普及がある。
特に若者層を中心に、手軽にアクセスできるオンラインカジノは大きな魅力となっているが、依存症や経済的な問題が深刻化している。こうした状況を踏まえ、政府はオンラインカジノが犯罪組織への資金流出に悪用されるリスクにも警戒を強めている。

こうした背景から、自民党は、ギャンブル等依存症対策基本法の改正を視野に入れ、オンラインカジノを誘導する広告や投稿を禁止する方針を打ち出した。これにより、オンラインでの誘導行為を明確に違法とし、取り締まりを強化する意図がある。
また、総務省は接続遮断（※）という強力な手段を検討しており、違法なオンラインカジノサイトへのアクセスを物理的に制限することを目指している。
こうした法整備は、国内外でのギャンブル依存症対策としても重要な役割を果たすと考えられる。

※接続遮断：インターネット上の特定のサイトへのアクセスを制限する技術。特に違法サイトへの接続を遮断することで、犯罪行為の抑止を図る手法。

今後の展望と対策

政府と与党は、今国会でオンラインカジノに対する規制強化法案を成立させる見通しである。高市早苗氏を中心とした自民党内の動きでは、ギャンブル依存症対策や犯罪予防のための法改正を優先課題として位置づけている。

具体的な対策としては、クレジットカード会社に対する決済停止要請や、青少年向けのインターネットフィルタリングの普及が挙げられる。これにより、オンラインカジノへのアクセスを事前に防ぎ、依存症の発症を未然に防ぐ効果が期待されている。
また、海外のオンラインカジノ運営者が日本国内からのアクセスを違法と認識させるためのネット広告キャンペーンも展開される見込みだ。

こうした一連の対策が実施されれば、国内でのオンラインカジノの利用者数は減少し、犯罪リスクも軽減される可能性がある。しかし、一部ではこうした規制が「表面的な抑止策に過ぎない」との指摘もあり、今後の議論の進展に注目が集まっている。