JOC、ステーブルコインで貸借料を即時受け取り可能に DeFi型「JOC貸暗号資産プログラム」提供開始

2023年3月5日、G.U. Technologiesは、Japan Open Chain(以下、JOC)のネイティブトークン「JOCコイン」を利用した新たな貸暗号資産サービス「JOC貸暗号資産プログラム」の提供を開始した。これは、日本国内で進展するDeFi市場の中で、新たな選択肢となる可能性がある。
年率換算15%〜25%の高利回りを提供か
提供が開始された「JOC貸暗号資産プログラム」は、JOCコインを貸し出すことで、利用者が貸借料を得ることができる仕組みであるとされる。
最大の特徴は、貸借料が米ドル連動型ステーブルコイン「USDTX」で即時に支払われる点である。
このDeFi型プログラムでは、利用者がウォレットに保有しているJOCコインを貸し出すと、スマートコントラクトによってそのコインがロックされ、貸出期間や数量に応じた貸借料をUSDTXで受け取ることができる。
貸し出したJOCコインに対して、年率換算15%〜25%以上の利回りが提供され、特に6カ月プランでは100JOCコインあたり1USDTXの貸借料が即時支払われる予定だ。
1カ月プランでは0.1USDTX、3カ月プランでは0.4USDTXとなる。
まず第1弾として、最大受け入れ枠は3,250万JOCコインとなり、総額10万ドル分のUSDTXに相当する形で実施されるという。
これまでの類似サービスでは、貸し出した暗号資産と同じ暗号資産で貸借料を受け取るのが一般的だ。しかし、暗号資産は価格変動しやすく、受け取る貸借料の価値を正確に見積もることが難しいとされている。
USDTXは、イーサリアムネットワーク上で米ドルに連動するステーブルコイン「USDTトークン」をロックすることで発行される。
USDTXは、USDTトークンと1対1でペッグされており、暗号資産の価格変動の影響を受けにくいと考えられる。USDTXで貸借料を受け取ることで、より安定した資産管理が可能になる点は、大きなメリットと言えるだろう。
イーサリアムウォレットで簡単に参加可能
「JOC貸暗号資産プログラム」の参加方法は非常にシンプルで、イーサリアムウォレットを持つ利用者が、JOCのダッシュボードに接続するだけで参加できるという。
口座開設などの煩雑な手続きは不要であり、手軽に運用を始めることができる点が魅力だろう。
本サービスの登場は、国内のステーブルコイン市場の成長を背景にしているようだ。特に、SBI VCトレードが金融庁から「電子決済手段等取引業者」の認可を受け、3月12日には、米ドル連動型ステーブルコイン「USDC」の取り扱い開始を発表している。
今後、ステーブルコインの利用拡大に伴い、このプログラムは多くの利用者に支持される可能性がある。特に、DeFi市場において安定した資産管理が求められる中で、本サービスへの期待が一層高まるだろう。