メルカリがMVNO事業に参入、格安SIM「メルカリモバイル」提供開始 余ったギガを売買可能、月額990円から

2025年3月4日、メルカリは新たに格安SIMサービス「メルカリモバイル」の提供を開始した。このサービスは、余ったデータ容量をユーザー間で売買できる日本初の機能を備え、月額990円から利用可能である。
メルカリモバイルの特徴と背景
メルカリモバイルは、メルカリがMVNO(※)として提供する新しいモバイルサービスである。料金プランは2種類で、2GBプランが月額990円(税込)、20GBプランが月額2390円(税込)となっている。
通信回線にはドコモ回線を利用し、音声通話、SMS、データ通信を提供する。通話料金は30秒あたり22円で、SIMタイプはeSIMのみの対応となっている。
このサービスの最大の特徴は、データ容量の売買機能である。
ユーザーは余ったデータ容量を他のユーザーに1GBあたり200円から500円で売ることができ、売却代金はメルカリの残高にチャージされ、メルカリやメルペイで利用可能である。購入したデータ容量は即座に残量に反映されるが、翌月への繰り越しはできない。
メルカリがモバイル通信事業に参入した背景には、ユーザーのデータ利用状況に関する調査結果がある。月々のデータ通信量が余っている人が75%に上り、データが足りない人の45.2%が毎月追加でギガを購入している。
さらに、78.6%の人がプランを自由にカスタマイズしたいと考えていることが明らかになった。これらのニーズに応えることで、より柔軟でお得なスマホ利用体験を提供することを目指している。
※MVNO(仮想移動体通信事業者):自社で通信回線を持たず、他社から借り受けて独自の通信サービスを提供する事業者のこと。
今後の展望とユーザーへの影響
メルカリは今後、サービスの拡充を計画している。
具体的には、物理的なSIMカードやデータ専用SIMの提供、さらにau回線への対応を予定している。また、支払い手段の追加も計画しており、ユーザーの利便性向上を図っている。
競合他社と比較しても、メルカリモバイルのデータ売買機能は独自性が高い。
ユーザー間でのデータ取引が可能なサービスは他になく、これがメルカリモバイルの差別化要因となっている。また、メルカリアプリ内で申し込みから支払いまで完結できる点も、ユーザーにとって大きな利便性を提供している。
ただし、このモデルが長期的に持続可能かどうかは未知数だ。
データ売買が活発に行われることで、メルカリのプラットフォームに依存した通信経済圏が形成される一方で、取引の偏りや価格変動のリスクもある。
また、既存の大手キャリアが類似の柔軟なプランを導入すれば、メルカリモバイルの独自性は薄れる可能性がある。
最終的に、メルカリモバイルが市場に定着するかどうかは、ユーザー体験の向上とサービスの安定性にかかっている。通信品質の維持、価格の最適化、そしてより多様なニーズへの対応が求められるだろう。
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