ビットコイン、9万ドルを割り込む トランプ大統領の暗号資産準備金構想発表後の市場動向

2025年3月3日、ビットコイン価格が9万ドルを下回った。
これは、トランプ大統領が暗号資産準備金構想を発表し、ビットコイン価格が一時的に急騰した後の調整局面である。
市場はこの発表に敏感に反応し、投資家の間で利益確定の動きが広がったと考えられる。
トランプ大統領の暗号資産準備金構想とビットコイン価格の急騰
2025年3月2日、トランプ大統領は自身のSNS「Truth Social」で、米国の戦略的暗号資産準備金(※1)の創設を提案した。
この構想は、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、ソラナ(SOL)、エックス・アール・ピー(XRP)、カルダノ(ADA)など主要な暗号資産を国家準備金として保有するというものである。
この発表を受け、ビットコイン価格は約8万5000ドルから9万5000ドルまで急騰した。
トランプ大統領の提案は、暗号資産市場全体に強気のセンチメントをもたらした。
特に、XRPやADAはそれぞれ約30%、60%の上昇を記録した。
しかし、一部の専門家は、この急騰が一時的なものであり、持続可能性に疑問を呈している。ビットワイズの共同創業者であるアーサー・ヘイズ氏は、「新しいことは何もない。具体的な行動がなければ、ビットコインや他の暗号資産を買う資金はない」と指摘している。
急騰後の調整局面と市場の今後の展望
2025年3月3日、ビットコイン価格は9万5000ドルの高値から調整局面に入り、9万ドルを下回る水準まで下落した。
これは、トランプ大統領の発表による急騰後の利益確定売り(※2)や、市場の過熱感(※3)が影響したと考えられる。現在、ビットコインは8万9500ドル付近で取引されている。
市場関係者の間では、トランプ大統領の暗号資産準備金構想の具体的な内容や実現可能性について、慎重な見方が広がっている。
スタンダード・チャータード銀行のデジタル資産調査責任者であるジェフ・ケンドリック氏は、「市場は下落時に買い、上昇時に売る動きから、下落時に買い増す戦略へと移行している。そのため、私はビットコイン50万ドルという目標を再確認する」と述べ、市場の長期的な成長に期待を寄せている。
今後の市場動向は、トランプ大統領の構想の具体化や、3月7日に予定されているホワイトハウスでの暗号資産サミットの結果など、政策動向に大きく左右されると考えられる。
投資家は引き続き慎重な姿勢を保ちつつ、情報収集に努める必要があるだろう。
※1:暗号資産準備金
国家が戦略的に保有する暗号資産のこと。従来の外貨準備や金準備と同様に、経済安定や通貨価値の維持を目的とする。
※2:利益確定売り
資産価格の上昇局面で、投資家が利益を確定するために保有資産を売却する行動。これにより、価格が一時的に下落することがある。
※3:過熱感
市場参加者の強気な姿勢が行き過ぎ、価格が実態以上に上昇している状態。この状態が続くと、調整局面やバブル崩壊のリスクが高まる。
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