RIZAPがWeb3参入へ、Workout to earnとは

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2023年5月「結果にコミットする」でお馴染みのRIZAPがWeb3に参入するというニュースが入ってきました。

Web3を用いてWorkout to earnというコンセプトの下、ヘルスケアエコシステムを構築するとのことです。

デジタル上で完結しがちなWeb3プロジェクトが多い中、すでにRIZAPサービスやchocoZAP等の物理的資産やWeb3ユーザー以外の顧客を多く持つRIZAPがWeb3に参入することで、よりWeb3が普及していくと考えられますのでそのサービスを考察します。

目次

RIZAPとは

RIZAPは独特な効果音を用いたダイエット以前以後の体を見せるCMで有名な、「結果にコミットする」を掲げているパーソナル型のフィットネスクラブであり、ダイエットや体型改善を目指す人々向けのサービスです。

会員数は18万人を超え(2022年12月末時点)、トレーニング内容、食事アドバイス内容、トレーナーのコミュニケーション、結果へのコミットの満足度が高くとても人気のサービスとなっています。また、満足できなかったら全額返金保証(30日間)というサポート体制も充実しています。

RIZAPは他のフィットネスクラブと比べて大きな特徴があり、期待以上の結果が出ると人気になっておりますのでそれら特徴を下記します。

結果へのコミット

RIZAPが掲げているコンセプトは「結果にコミットする」ことであり、顧客が特定の目標を達成することを主眼に置いているサービスとなっています。一般的なフィットネスクラブとは異なり、提供するプログラムは特定の結果を目指すように設計されており、顧客は目標を達成するためにフィットネスを行うという仕組みを構築しています。

パーソナライズされたプログラム

RIZAPのフィットネス内容と食事の栄養プログラムは、各顧客の特徴やニーズ、目標に合わせてカスタマイズされます。パーソナルトレーニングと個々のダイエット計画も同様にカスタマイズされており、より個々の目標に対して効果的に達成するためのサポートを受けることができます。

充実したサポート体制

掲げた目標を達成するためにフィットネスだけでなく、栄養士による食事アドバイスも提供しています。また専門家による体組成分析、個別カウンセリング等、顧客が目標を達成するためのさまざまなサポートが充実しています。

chocoZAPとは

chocoZAPとは、「簡単・便利・楽しい」をコンセプトに誰でも気軽にジムに行くことができるライザップが提供しているコンビニジムです。月額税抜2,980円(税込3,278円)でチョコザップ全店舗使い放題(24時間365日)、個室のセルフエステ・セルフ脱毛使い放題、チョコザップ専用キット(体型成計とヘルスウォッチ)の提供というサービスを受けることができます。

本格的なジムに行くのは気が引ける主婦や時間がないサラリーマンにとってとても人気のサービスとなっており、日経トレンディ2023年ヒット予測総合第一位にも選ばれています。

RIZAPが展開するworkout to earnとは

RIZAPは日本初のIEO発行体であるHashPaletteとトークンエコノミー関連で豊富なノウハウを持つHashPortと協業し、Web3ヘルスケアエコシステム構築による日本社会の持続的な健康増進を図ることを宣言しました。

当該プロダクトは、HashPaletteが開発・提供主体となり、用いるブロックチェーンはHashPalette開発のNFT特化ブロックチェーン「パレット(Palette)」を予定しているとのことです。

現在公開されているプロダクト内容は大きく2つあります。

NFT/暗号資産で健康増進インセンティブ向上

2024年に、GameFiによるユーザーの健康増進モチベーションの持続と向上を目指した、Move to Earn、Workout to Earnのプロダクトのリリースを予定しているとのことです。

SBTの蓄積(ヘルスケアトラスト)

GameFi以後の展開としては、移転不可能なNFTであるSBT(ソウルバウンドトークン)を活用した、「ヘルスケアトラスト」の発行を推進することも検討しているとのことでございます。「ヘルスケアトラスト」とは、ユーザーの健康増進活動の成果をはじめとした、さまざまな健康関連情報を記録したトークンであり、ブロックチェーン上に記録されるものです。

また、健康活動の成果に応じてランクアップしていき、ユーザーは自身が持つトラストのランクに応じて、さまざまなメリットを受けられるようになるとのことです。

web3に参入した背景

RIZAPではすでに会員数が18万人以上おり、RIZAPサービスのみならずRIZAPが監修したコンビニジム「chocoZAP」を通じて、世界中の人の健康に寄与しています。その中で、現在Web3プロダクトで主流となっているX to Earnを展開することでこれまでとは異なる形で健康や自己実現のために行動変容に対する新たな動機づけを行うことができると考えたとのことです。

また、現在のWeb3はまだまだ世の中の多くの方々に価値を伝えきれていないとも感じているため、RIZAPがWeb3の領域でブランドやこれまで培ってきた人を健康にするノウハウを活用することで、新しい「Web3ヘルスケアエコシステム」の形をつくれる可能性があると感じ、今回HashPaletteと協業し、この領域に参入することを決定したとのことでございます。

RIZAPは、初期はGameFiの監修とマーケティング支援などを行いますが、将来的には同社の提供する各種サービス(RIZAPサービスやchocoZAP等)との連携も検討をしていくとのことです。

また、SBTを活用したヘルスケアトラストに関しても、将来的にはRIZAPが提供するサービスや、複数の企業・サービスと連携することを視野に、ユーザーメリットの拡充を図るとのことです。

今後の展望

RIZAPが提供するWorkout to earnはこれまで数々のX to earn系のWeb3プロジェクトの課題であったユーザー継続率の課題を解決することができると考えられます

一般的にWeb3プロジェクトとWeb2プロジェクトの時間経過におけるユーザーのモチベーションは逆となります。つまりWeb3プロジェクトでは初めは総ユーザー数が少ないため初期に参加したユーザーは多くのトークンを得ることができますが、ユーザー数が増えるにつれて獲得できるトークン数は少なくなるためユーザーのモチベーションは低くなっていきます
一方、Web2プロジェクト(例えばSNS)では、初期はコンテンツ自体が少ないため参加してもメリットを感じられないですが、時間の経過と共にコンテンツが充実していくにつれて、ユーザーが参加するモチベーションは高くなっていきます

そのため、過去Web3プロジェクトに必要であるとずっと言われてきたことは、総ユーザー数が増え各ユーザーのトークン配布量が少なくなった時にもユーザーがプロジェクトから抜けないようなインセンティブです。

そこで、RIZAPが提供するWorkout to earnに話を戻しますと、すでにRIZAPやchocoZAPの会員であり既存サービスを受けたくて受けている方へ to earnを導入することになるため、to earnにおけるトークンのもらえる量が少なくなったという理由で会員を辞める(既存サービスを辞める)ということが考えにくいです。そのため、もらえるトークンの量に左右されずユーザーが継続してWorkout to earnに参加するのではないかと考えられます

この仕組みを実現できるのは、RIZAPがすでにWeb3プロジェクト以外のサービスで多くの会員を抱えているためです。
今後このように、会員を抱えているWeb2の企業がWeb3プロジェクトを進めることにより、ユーザーが継続できるWeb3プロジェクトの形を実現できると考えられます。

StarbucksやANA等のWeb3参入がニュースとなっていますが、今後もWeb2の企業がWeb3プロジェクトに参画する流れは加速していくと思いますので、ユーザーが継続しやすいWeb3プロジェクトが増えていき、暗号資産決済やNFTの活用がより普及していくと考えられます

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