GMO天秤AI、法人向け生成AIプラットフォームに「Deep Research」機能を追加 AIが自律的に情報収集・分析

2025年5月13日、GMOインターネットグループのGMO天秤AI株式会社は、法人向け生成AIプラットフォーム「天秤AI Biz byGMO」に新機能「Deep Research」を追加したと発表した。
AIが自律的に多段階のウェブ調査と分析を行い、企業の情報収集業務を大幅に効率化することが期待されている。
AIが多段階で情報収集 出典付きレポートを自動生成
GMO天秤AIが提供する「天秤AI Biz byGMO」は、2025年3月31日に正式提供が開始された法人向け生成AIプラットフォームだ。
最新のGPT-4oやClaude 3.7 Sonnet、Gemini 2.0など複数のAIモデルを同時実行・比較できる点が特徴となる。
今回追加された「Deep Research」は、OpenAIやGoogle、Perplexity AIらが2025年に相次いで実装を進めている最先端技術を採用した。
ユーザーの質問に対し、AIが複数の公開情報ソースを探索・分析し、出典付きの詳細レポートを短時間で自動生成する。従来のウェブ検索と異なり、AIが能動的に情報を深掘りする点が画期的だ。
GMO天秤AIでは、この機能をChatGPT o3をベースに開発。計画策定・情報収集・評価分析・レポート生成の4プロセスで調査業務を進める仕組みとなる。
具体的には、質問内容に応じてタスクを自動で分解し、必要な情報を検索・統合することで、調査期間を数日から数分〜数十分に短縮できるとされる。
企業の市場規模予測や競合分析、複数国における法規制の比較、最新技術の動向調査など、あらゆる情報収集ニーズに対応することが可能だ。
今後の展望
GMO天秤AIが提供する「天秤AI Biz byGMO」の「Deep Research」機能は、法人の情報収集業務を革新する可能性を秘めている。
AIが自律的にウェブ上の情報を多段階で収集・分析し、出典付きのレポートを生成することで、従来数日を要していた調査業務が数分から数十分で完了するようになる。これにより、企業の意思決定の迅速化や業務効率の向上するだろう。
今後、同プラットフォームは画像生成やマインドマップ生成、AIエージェント機能、RAGなどの新機能を順次追加する予定である 。
これらの機能拡充により、マーケティングや営業支援、業務効率化など、幅広い業務領域での生成AI活用が実現し、企業のイノベーション創出と競争力強化に貢献することが見込まれる。
一方で、AIによる情報収集には、情報の正確性や信頼性の確保が課題となる。
AIが収集した情報の出典を明記し、検証可能なレポートを生成する仕組みはあるが、最終的な判断は人間が行う必要がある。企業には、AIの分析結果を鵜呑みにせず、自社の専門知識と照らし合わせて活用する姿勢が必要となる。
今後の機能拡充とともに、どのように企業がAIを活用し、業務の効率化や意思決定の質を高めていくかが注目される。