【Week : 5/5-5/9】エンタメWeb3プラットフォーマーが100億円の大型調達 スタートアップ資金調達リサーチ

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5月が始まり、引き続き様々な分野で活躍するスタートアップ企業が資金調達を発表しました。

この記事では、5月5日から5月9日の間にリリースされた、スタートアップの資金調達ニュースをまとめています。 さらに、事業内容、調達金額、今後の展望についても詳しく解説します。

目次

Web3プラットフォームを開発するGaudiy、100億円の資金調達を実施

事業内容: ファン国家の創出を目指すWeb3プラットフォーム開発

調達金額: 100億円

引受先: ソニーグループ、バンダイナムコホールディングス、およびアカツキ、アニメタイムズ社、コアミックス、講談社、集英社、小学館、ブシロード

今後の展望: 事業拡大、グローバル展開の強化、技術者採用と研究開発の促進、社会事業・教育事業の創出

Gaudiyは、「ファン国家」をビジョンに掲げ、ファンとIPをつなぐ共創型のコミュニティプラットフォーム「Gaudiy Fanlink」を大手エンターテインメント企業に提供しているスタートアップです。ブロックチェーンやLLMなどの先端テクノロジーを活用しながら、これまでにない新しい体験をIPファンに届けています。2025年には、会員登録者数1,950万人・海外利用率99%を誇る、世界最大級のアニメ・マンガコミュニティサイト「MyAnimeList」をグループ傘下に迎え入れ、グローバルファンとの接続も大きく強化しています。

今回の戦略的パートナーシップでは、Gaudiy、ソニーグループ、バンダイナムコホールディングスの3社が有する強みとアセットを掛け合わせることで、世界中のIPファンにより面白く、より新しい、次世代のエンターテインメント体験を届け、エンターテインメント業界の新たなエコシステムを創ることを目指しています。5つの重点テーマとして、グローバル展開、IP創出・次世代クリエイターの育成、データ利活用、ブロックチェーン技術活用、生成AI技術の研究開発に取り組むとしています。

病理AI開発のメドメイン、4.7億円の資金調達を実施

事業内容: デジタル病理支援AI搭載クラウドシステム「PidPort」の開発・提供

調達金額: 4.7億円

引受先: One Capital(リード投資家)、Niremia Collective、Plug and Play

今後の展望: 病理AIおよびクラウドシステム「PidPort」のさらなる開発強化、デジタル化領域への設備投資、営業体制の強化、病理AIの薬事承認申請、海外展開のための基盤構築

メドメインは、「テクノロジーでいつどこでも必要な医療が受けられる世界をつくる」をビジョンに掲げ、デジタル病理を支援するAI搭載クラウドシステム「PidPort」の開発・提供を行っています。病理診断及び関連領域において、病理プレパラートのデジタル化サービスの提供に始まり、遠隔地の施設間をクラウドでつなぐ遠隔診断支援、高精度かつ迅速な病理AI解析の提供まで、一気通貫したサービスを提供しています。

メドメインのコア技術である病理AI開発においては、転移学習によってAI開発を高速化させる独自基盤技術の創出に成功し、全身の多臓器に対応してがん検出可能な病理AIを保有。「PidPort」は現在、医療機関同士の遠隔診断支援やコンサルテーション、複数施設で連携したカンファレンスの開催、学会での利用、講義や研修会などの教育利用、大学や企業における研究や精度管理等、幅広い活用シーンで利用されています。世界的ながんの診断件数の増加に伴う病理診断・検査の増加と人手不足の状況を背景に、同社のサービスはますます重要性を増しています。

健康寿命の延伸を目指すUbie、10億円の資金調達を実施

事業内容: 症状から疾患情報や医療機関を検索できるサービス「ユビー」、医療機関向け業務効率化サービス「ユビーメディカルナビ」などの開発・提供

調達金額: 10億円

引受先: 商工組合中央金庫

今後の展望: 既存・新規事業の開発及びグロース、健康寿命の延伸を加速

Ubieは、「テクノロジーで人々を適切な医療に案内する」をミッションとするヘルステック企業です。生活者向けには症状から疾患情報や近隣の医療機関を検索できる「ユビー」を提供し、月間約1300万人が利用するサービスに成長しました。医療機関向けには、2018年から業務効率化サービス「ユビーメディカルナビ」を展開し、全国1,800以上の医療機関が導入。さらに、生成AIを活用した「ユビー生成AI」も提供しています。

Ubieは、医療のマッチングの支援を目指す複数の事業を展開しています。疾患・治療啓発に繋がる情報提供を目的とした製薬企業との協業は、2021年末の事業立ち上げから、既にグローバルメガファーマ2/3以上との取引実績を達成。さらに、健康先進国である日本で培ったテクノロジーを世界に展開すべく、2022年には米国拠点も設立。さまざまな形での適切な医療のマッチングの支援を通じた、健康寿命の最大化を目指しています。今回調達した資金は、既存・新規事業の開発及びグロースなどに活用し、健康寿命の延伸をより一層加速させていく予定です。

デジタルバイオマーカー開発のテックドクター、12億円の資金調達を実施

事業内容: デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム「SelfBase」の開発および運用、デジタル医療ソリューションの提供

調達金額: 12億円(シリーズBラウンド、第三者割当増資および銀行融資)

引受先: ジャフコ グループ、日本ベンチャーキャピタル、三井住友海上キャピタル、大和企業投資、ミライドア(あすか製薬)、山口キャピタル、りそなキャピタル、小野デジタルヘルス投資、ライオン、および金融機関

今後の展望: AIソリューションの研究開発強化、デジタルバイオマーカーの医療・ヘルスケア現場での活用促進

テックドクターは、ウェアラブルデバイスをはじめとした日常のセンシングデータから健康に関するインサイトを導く「デジタルバイオマーカー(dBM)」の開発と、その社会実装を進めるスタートアップです。創業以来、日常生活における連続的な生体データから、病気の有無や治療による変化などを客観的に示す指標であるデジタルバイオマーカーの研究開発に取り組んできました。これまでに100件を超える企業や研究機関との研究を行い、多様な疾患領域やQOL(生活の質)に関する指標を開発しています。

これまでの研究実績を基に、テックドクターは今後、これらの指標を医療やヘルスケアの現場で活用する「社会実装」に注力していく方針です。AI技術と医療を融合させた研究体制を強化し、デジタルバイオマーカーの実用化をさらに推進します。今回調達した資金は、同社の中核技術であるデジタルバイオマーカーの社会実装をさらに加速するため、AIソリューションの研究開発に充て、医療・ヘルスケア現場での活用促進に使用する予定です。

採用イネーブルメントSaaS『RekMA』を提供するHaul、2.3億円の資金調達を実施

事業内容: 採用イネーブルメントSaaS「RekMA」や採用パートナー事業「RekPro」、エンジニア向け技術スタックデータベースメディア「what we use」の提供

調達金額: 2.3億円

引受先: 日本政策金融公庫、きらぼし銀行、みずほ銀行

今後の展望: 「RekMA」の拡販加速、複数のプロダクトや事業の立ち上げ

Haulは、売り手市場で人材獲得難易度が高まる中、企業の成長に必要な採用力を向上させるソリューションを提供しています。同社が提供するSaaS「RekMA」は、企業の業務や人材の能力開発(イネーブルメント)を支援するための”採用イネーブルメントSaaS”です。優秀な採用担当者・リクルーターが行っている”採用決定に直結し、かつ業務負荷の高いアトラクト採用”を、生成AIで負荷なく、高いレベルで標準化することができます。企業にマッチする優秀な人材を採用決定に導き、また、採用決定に必要な母集団形成が最小化されることで施策効率の高い体制を実現します。

2024年9月に「RekMA」を正式ローンチし、2025年1月には同社のサービス群の累計導入企業数は100社を超えるまでに成長しました。人材獲得競争が一層激化する中、RekMAは候補者体験に向き合い採用成果を高めるサービスとして高い評価を受けており、内定承諾率150%改善、母集団2倍増でも内定承諾率80%を実現するなど、顕著な成果を上げています。今回調達した資金は、「RekMA」のさらなる拡販加速に加え、複数のプロダクトや事業の立ち上げに充てる方針です。

まとめ

5月5日から5月9日のスタートアップ資金調達例をまとめました。

今週の資金調達ニュースからは、ヘルスケア/メディカルテック分野とWeb3/エンターテイメント分野での活発な投資活動が見て取れます。特にヘルスケア領域では、メドメインの病理AI、Ubieの医療マッチングプラットフォーム、テックドクターのデジタルバイオマーカーなど、AIや先端技術を活用した医療サービスの開発に多額の資金が投じられています。これらの企業は、テクノロジーを駆使して医療アクセスの向上や健康寿命の延伸、医療従事者の業務効率化など、社会的課題の解決に取り組んでいる点で共通しています。

一方、Gaudiyの100億円という大型調達は、Web3とエンターテインメント産業の融合に対する期待の高さを示しています。また、人材採用市場においては、HaulのようにAIを活用した採用プロセスの効率化・高度化を実現するサービスへの需要が高まっていることがわかります。全体として、AIやデジタル技術を活用して既存産業の課題解決や新たな価値創造に取り組むスタートアップが、引き続き投資家から強い関心を集めていることが読み取れます。

「Plus Web3」では、今後も資金調達例を紹介してまいります。

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